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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos19奇跡の箱庭・第零技術部〜Garden of Scaglietti〜
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だ、と思う』
シグナムの問いに応じる前にシャマルとシュリエルがそう口を挟んできた。みんなは知っている、“堕天使エグリゴリ”と決着をつければ俺は消えることを。オーディンと名乗っていた頃に話しているからな。それでもなお、はやてを選べと言う。
『とりあえず断るよ。イリスも言っていたけど、顔合わせは今日だったし、俺は彼女のことを何も知らないからな』
イリスのことは確かに何も知らない。彼女の魂――前世であるシャルのことは嫌というほど知ってはいるが。どちらにしても報われない恋をズルズルと続けさせるつもりはない。魂がシャルのものであろうがイリスはこの次元世界での存在だ。シャルとは別人だと見なくては。
『そうか。お前にとって最良な選択をするといい。我らが口を挟むべき話ではないからな』
『ありがとう、シグナム』
『気にするな。それにしても、だ。フライハイトの
告白
(
あれ
)
は、エリーゼ卿を思い出すな』
『そうなの?』
『私とシャマル、ザフィーラはその場に居らず、ヴィータやアギト、アイリに聴いた口だから・・・』
『ああ、そうだったな。突然のハグ、告白、口づけ。エリーゼ卿もそうだった』
シグナムが感慨深そうに漏らした。そう言えばエリーゼもあんな感じでハグし、告白し、キスをしてきたな。何百年も前の話だが、つい最近のような気もするよ。シャマルとシュリエルはその場に居なかったためか曖昧そうだ。
『とにかく、だ。闇の書の完成まで100ページを切った。なのは達を始めとした管理局の捜査、リンドヴルムの収集戦が今の俺たちの壁だ。リンドヴルムには徹底抗戦。管理局には臨機応変に。ヴィータにも伝えておいてくれ』
『『『ヤヴォール』』』
思念通話を切り、「はぁ〜〜」肩まで湯に浸かって大きく息を吐いた。完遂してみせるさ。先の次元世界とは別の方法で“闇の書”事件を終わらせる。そして俺個人の意思だけでこの次元世界の歴史を変えることが、変え続けることが出来るか。それを確かめる。
(・・・シュヴァリエル・・・)
ロストロギア収集家リンドヴルムの一員であるらしいシュヴァリエル。今すぐにでも救済したいが、まず今の俺では勝てない、返り討ちに遭うのが関の山だ。だから俺はリンドブルムの私兵から本拠地がどこかを問い質さなかった。知れば俺は彼我の戦力差を理解しておきながらも急いて突撃しかねないからだ。
それで敗北して殺され、“神意の玉座”の本体ごと消滅・・なんて冗談じゃ済まされない結末を迎えることになっては、
本体
(
ルシリオン
)
の創世結界に封じられているシェフィ、シエル、カノンの魂を解放出来なくなる。それだけは絶対に回避しないといけない。ゆえに俺は時間を掛けて成長し、勝てる、という確信を得てから三強を救済することを決めた。
(待っ
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