第五章
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の見えなくなっている果てを見つつ言うのだった。
「だが。ここに入ってこそか」
「後は大体制圧して残っている場所はここだけだしな」
「行くか」
「ああ」
顔を見合わせ頷き合って降りることにした。懐中電灯は持って来なかった。光を出せばそれで場所がはっきりとわかってしまうからだ。己の目が馴れるのに頼っていた。
階段を降りきりまずは右の扉に手をかける。手をかけつつアンボンは扉の右、マナドは扉の左にそれぞれ位置する。そうしてその態勢で扉を開ける。もう目は暗闇に馴れていた。
扉を開けすぐに転がって中に入り寝転がった形で銃を構える。まずはそこには誰もいなかった。
「大丈夫だな」
「そうだな。ここには誰もいないな」
「誰もどころか何もない」
アンボンは言った。
「ここにはな。
「ただの空き部屋だな」
「そうだな。ここはもういいな」
「ああ」
二人は立ち上がって言い合った。
「それじゃあ次は」
「ここだな」
その部屋と向かい合っている左の部屋である。今度はそこに入ることになった。
また同じようにして中に入る。するとすぐに部屋のある場所から赤い光が出て来た。
「!?まさか」
「いる・・・・・・そこか!」
二人はその光が出たところで咄嗟に身体を動かした。
先に部屋に入ったマナドは右に、アンボンは左に動く。そのアンボンの右腕を何かが掠めた。
「マナド!」
「わかっている。そこか!」
マナドはアンボンの言葉に応えてすぐに今赤い光が出たその場所を撃った。するとそこで呻き声があがったのであった。
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