Between Times 同居人たちの対話
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ラダ。
もし誰かが食事を作ろうとすれば、ご飯はベチャベチャ、目玉焼きはピータンに変貌するという恐ろしい状態だった。
彩斗を筆頭にアイリス、メリー、スズカの4人は誰も料理など出来ないのだった。
「いつも美味しく出来るのってなんでですか?舟子さん?」
「最初は料理本を見ながらやっていって、慣れてきたら独自のアレンジを加えるっていうのがおすすめかな?」
「でもこれって舟子さんがいなかったら、私たち、またインスタント生活に戻る....っていうことを意味してるよね?」
「!?...それは遠慮したいです...舟子さん、ずっとこの家にいてください!!」
「あっ...はい」
奥でテレビを見ていたメリーと仕事で歌詞を書いていたスズカもテーブルに座るなり、舟子の凄さを思い知るのだった。
メリーは4年の間に身長が伸び、今では155センチメートル程で可愛らしくなり、スズカも芸能生活の中で美しさに磨きがかかり、4年前までの茶髪ではなく黒いショートボブになっている。
特にスズカは役作りでよく髪の色や長さが変わる。
ウィッグを多用することが多いため、彩斗も正直言って本当の髪型と色が分からない程だった。
しかし2人に限った話題ではなく、つい数カ月前までの彩斗、アイリス、メリー、スズカの4人だけで生活している時の荒んだ食生活は思い出すだけでも背筋が凍った。
実際、皆幸せだった。
彩斗はこの3人の友と共に一緒に生活できる、アイリスもメリーもスズカも憧れの想い人と生活できる、しかし食事の時間だけは顔がひきつっていた。
「じゃあいただきます!」
「「「「いただきます!」」」」
6人はスプーンを握り食べ始める。
辛さは甘口と中辛のブレンドといった感じで水をそこまで要求するような辛さではないためにサクサクと食べ進められる。
そんな中で皆、それぞれ今日あったことを話している。
「今日の撮影はTKタワーでだったんだけど、やっぱり高いところってコワイ...」
「ところで彩斗くん?今日はどうだった?」
「そうだね....学校も街もハロウィン気分だよ。学校の女の子たちがハロウィンパーティーを開くから来ないかって言ってくれたけど、返事をしたらいきなり断られた」
「?何で?」
「何人か友だちを連れて行ってもいい?って言ったら、男か女か聞かれて....」
「....なるほどね」
「え?なるほどって...ハロウィンパーティーって女の子禁制じゃないはずだし....だから、言おうと思っていたんだ。良かったら家でパーティー開かないかって。スバルや熱斗やみんなも呼んで」
「いいわね」
「賛成です!」
「うん、私も仕事早く切り上げて帰ってくるよ!」
「じゃあ、フライドチキンとかパーティー用の食べ物を用意しておきます」
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