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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十六話 背負うモノと真実
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術師にして死徒だ」
単刀直入に俺の真実を口にした。
「追われた?」
「死徒?」
俺の発した言葉に理解が追いつかず、全員が首を傾げている。
その中でリンディさんが代表し
「士郎君、元の世界を追われたという事と死徒について説明してもらえる」
質問を口にする。
その言葉に頷き
「元の世界を追われるとはその言葉通りだ。
俺という存在を抹殺または捕縛するためにあらゆる組織が動き出した。
その戦いの中で瀕死の重傷を負った俺を友人達がこの世界に逃してくれた」
「士郎、抹殺または捕縛するためといったが、それは君の魔術技術のためか?」
さすがクロノ、いいところに目をつける。
「一部の組織にとっては半分正解だな。
俺の魔術技術、魔術使用の秘匿の不完全、人の理から外れた死徒となったこの身、そして、この手を汚し過ぎた事が追われた原因だ」
「手を汚した……それは誰かを傷つけたという意味か、それとも」
「人を殺したという意味だよ。クロノ」
クロノをはじめとする管理局のメンバーとシグナム達の表情が強張り、なのは達の表情が驚愕に染まる。
唯一の静かに聞いているのはプレシアとリインフォースだけだ。
「殺したのは……君の命を狙った者達か?」
クロノの懇願する様な問いかけ。
だがクロノの願いを俺は踏みにじる答えしか持っていない。
「その者達も含まれる。
そしてその人数は千では到底きかない」
「ふざけるな!
君を狙ったわけでもない人間を千人以上殺したというのか!!」
クロノが机を叩き、立ちあがる。
「落ちつきなさい。クロノ」
リンディさんがクロノの肩に手を置き、落ち着かせる。
クロノは項垂れた様にソファに腰を下ろす。
「士郎君、なんで貴方が手を汚す事を選んだのか、何をしようとしたのか答えていただけますね」
真っ直ぐ俺を見つめるリンディさん。
そして、頷き静かに同じように俺を見つめる他の面々。
「昔、俺は正義の味方になりたかった。
全ての人を守る事のできる正義の味方に」
月のきれいなあの日に親父とかわしたことは今も色褪せることなく覚えている。
だが
「そんなものは物語の中でしかない。
世界はあまりに残酷だ。
どれだけ手を伸ばしても届かず零れ落ちる命がある。
そして、俺はその零れ落ちる命を最小限に抑える術を知っていた」
切嗣が行い、英霊エミヤが行ってきた手段。
すなわち
「最小限の人間を切り捨て、最大限の人間を救うというもっとも単純で残酷な術を」
俺の言葉にハッとしたようにグレアム提督が顔をあげる。
リーゼ達の正体に気がついたときの俺の言葉がこのことをさ
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