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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十六話 背負うモノと真実
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しつつ、違う意味の懸念があるリンディ達に視線を向けていた。

(後は俺の全てを明かした時に関係を維持できればいいんだが……)

 士郎とリンディ達一部の管理局員の仲は現在それほど悪くはない。
 だが今回士郎は全てを話すつもりでいる。

 無論、自身の魔術、奥の手については秘密のままだが、並行世界を渡った事。
 そして、この身が既に人ではない事も話すつもりなのだ。

 その時、人という括りから外れた化け物を管理局がどのように判断するか士郎にはわからない。
 いや、管理局だけではない。
 なのはやフェイト達ですら拒絶される事も覚悟している。
 最悪、人の敵として戦う事もあり得ると

 もし戦う事になっても士郎はここにいるメンバーを可能な限り傷つけることなく制圧したい。

 勿論、士郎自身なのは達と刃を交えたいと思わないし、今の関係が続けばいいと思っている。
 だがそれが夢の様に都合のいい話というのもわかっている。

 士郎はこれまでも受け入れてきた。
 助けた相手に向けられた恐怖に染まり化け物を見つめる視線を
 敵意と殺意に塗りつぶされ刃を向ける視線を
 それと同時に多くの人間を剣で貫き、爪で切り裂いて来た。

 だからこそ受け入れる覚悟は既に出来ている。

「ここにいるメンバー内で確執があるのも承知している。
 だが続きがやりたいのであれば後にしてもらうぞ」
「それは構わないが、なぜここにこの者達がいるのか説明ぐらいあってもいいのではないか」

 士郎の通告にシグナムがわずかに睨むように非難の視線を向ける。

「そうだな。
 俺が管理局の嘱託魔導師になる上で魔術というレアスキルを持つことから魔術素質がある者達の部隊が別に作られる事になった。
 グレアム提督はその部隊の隊長、俺の上司になるからな知っておいた方がいいだろう」

 士郎の言葉に同意するようにグレアムが頷く。

 グレアムという名前にはやてがわずかに眼を丸くするが、今訪ねることではないと思い、口にする事はなかった。

 そして、改めて全員を見渡し

「では少し長くなるが話を始めようか」

 士郎の言葉に全員の視線が集まり、話がゆっくりと始まった。



side 士郎

 全員の視線が俺に向けられている事を確認し、一度瞼を閉じ表情を崩さぬまま、ゆっくりと深呼吸をする。
 瞼を開け、静かに俺の真実を明かし始める。
 だがその前に

「まずはなのは達には話しているが、魔術について一通り説明をしようか」

 魔術師が目指す根源や魔法についての知識がないとここからの話は説明が難しいので、なのは達に説明した事を改めて話し始める。
 それから

「そして、俺は元の世界を追われた並行世界を渡った魔
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