第二話
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メインフレームの金属はこの前偶然開発したミース・リ・ルーギンで魔法増幅効果を付けたして…ブツブツ…」
「あのー」
ダメだ完全に聞こえていない。
しかも今ミスリル銀とか言わなかったか?
良くファンタジーにある魔法増幅効果のある魔法石だろうか?
マジで?
「此処の穴はなんの為に開いているんだ?」
自分の世界に入っていると思ったら突然話しかけられた。
「あ、えっと。それは余剰魔力を排出させるついでに固定化させてフィンのようなブレイドが生成できないかなっと」
「ふむ。それは何か意味があるのか?」
「あ、いえ。見た目…です」
だって、首の付け根部分から生えてるフィンってカッコイイじゃないか!
出来る物なら再現したかったんだよ!
設計図は俺の願望で描かれていて実現可能かどうかは考えてない。
「見た目。ははははは!お前は最高だな!最高に馬鹿だ」
笑われてしまった。
「ふむ、だがそうか…この前の魔力固定化の実験の応用で何とかなるかもしれない。アレをこうして…」
え?マジで!?
何とかなるの!?
…もしかしてこの人はいわゆるバグキャラなのか?
そしてなおも勢い良く書きなぐっていく男、時折頭を掻き毟っているが、その反動でフードが落ちてその顔があらわになる。
慌ててフードを被りなおしこちらをむく。
「見たか?」
「はい」
「驚かないのか?」
「ルナ達に聞いていましたから。それに俺自身はエルフだからといっても必要以上に怖がる必要は無いと思っています」
「そうなのか?」
「はい。それに俺は無神論者なので、ブリミルだの聖地だの何ていうのはどうでも良いんです」
「ほお、邪教徒と言う訳でもないのだろう?面白い、実に君は面白いな」
そう言って男はフードを降ろした。
年齢は人間でいう50歳ほどの初老の男性。
しかしそこはエルフ、長い時間を生きてきた貫禄を感じさせる。
「周りはブリミル教徒ばかりなので、祈りの言葉などは口にはしますが、そもそも神でもないただの人間を信仰するのもどうかと思うので」
「そうか」
「そんな事よりも、貴方の名前をまだ伺っていないのですが」
俺の切り返しに少しあっけに取られたような表情をしてから答える。
「そうだな。ドクター。ドクターと呼べ」
本名は教えてくれる気は無いらしい。
「解りましたドクター。それで杖はどのくらいで完成しそうですか?」
「ふむ。おおよそ二年と言った所か」
「二年!?」
その言葉に俺は仰天する。
「ああ。まずこの基礎フレームに使う金属、ミース・リ・ルーギンを必要量生成するのに1年。更にそれを加工するのに1
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