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ヘタリア大帝国
TURN136 帰還その十

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「全くな」
「いや、だからな」
「味はかよ」
「わざとなんだよ」
 フランスに対してむっとした顔で返す。
「あの味はな」
「韓国の奴味見する前に唐辛子どさってかけるよな」
「あいつは御前の料理でも同じだろうがよ」
「最初見た時マジで殴りそうになったぜ」
 フランスはその時本気で切れかけた、まだ韓国が日本帝国にいた頃のことだ。
「妹に止められないとマジでな」
「だからあいつはまた違うだろ」
 こう言うのである。
「特別だろ」
「まあな、すげえ態度だしな」
「あいつは基本的に俺達のことはどうでもいいからな」
 まさにだ、心の奥底からそう思っているのだ。
「日本しか見てないだろ」
「完全にな」
「ああいう奴も珍しいな」
「本当にな」
 こう話すのだった。
「戦争の後どうなるかだな」
「ストーカーみたいになりそうだな」
「日本の傍には台湾もいるからな」
 彼女もいるのが日本だ、ややこしいことに。
「だから二人が一緒にいるからな」
「日本も大変か」
「ああ、まあそれもな」
 そうしただ、日本が二人にいつも傍にいられるのもというのは。
「戦争が終わってからだからな」
「本当にそれからだな」
「まあ今の時点であの二国結構いつも日本と一緒にいるけれどな」
「それでもな」
 こう話してだ、二人もまたパリに向かっていた。
 そしてパリに着くとセーラは東郷達に生真面目な顔で言った。
「では今から」
「ちょっとロンドンに戻って来るな」
 イギリスも彼等に言う。
「そうして講和条約を結びます」
「何としても」
「その時までお待ち下さい」
「もうこれで戦争を終わらせる」
「しかしです」
 宇垣が二人に言って来た、今は深刻な面持ちだ。
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