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ヘタリア大帝国
TURN136 帰還その八
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「本当に必要なことだけ調べてたからな」
「艦艇のことは」
「それは何よりだ」
 ここまで聞いてほっとした柴神だった、そして。
 そのうえでだ、彼はセーラにこのことを確認した。
「それで講和のことだが」
「はい、ドーバーの戦いでも敗れました」
 このことからだ、セーラは言うのだった。
「これ以上の戦いは無意味です」
「俺もそう思う、例えエイリスが勝ってもな」
 どうなるかとだ、イギリスは最早可能性が殆どなくなったこととはいえあえてそうなったバアイのことを話した。
「貴族連中が利権を貪るだけだからな」
「それでは何の意味もありません」
 セーラもこう言うのだった。
「最早エイリスに植民地は不要なものです」
「お姉様達もやっと気付いたのね」
 マリーは姉達の話を聞いて微笑んで言った。
「そうなの、もうエイリスに植民地はいらないのよ」
「この戦争に勝利を収めたとしてもです」
 ネルソンも真剣な顔で話す、植民地の実態から。
「植民地での貴族達の横暴と現地民の呻吟、そして叛乱は収まりません」
「当然私達ももうエイリス軍を受け入れない」
 ラスシャサは強い声で言い切った。
「絶対にだ」
「そうですね、最早植民地の奪還貴族達が言うことなぞ」
 それはとてもだとだ、セーラも理解していた。
「不可能なのです」
「私はもう」 
 パルプナはかつてのことを思い出した、するとそれだけで身体が震え怯える顔で呟いた。
「あんな酷いことされたくない」
「正直ね、私も植民地経営に参加していたけれどね」
 クリオネもその頃のことを話した。
「あれは一部の貴族だけが利権を貪るだけよ」
「国家にとって利はありませんね」
「もう何にもならないわ、私はこれでもインドさんのことも考えていたつもりだけれど」
 インドを見ながらの言葉だ、彼女は自社の利益を上げようとしていたがそれでもインドカレー全体のことも考えていたのだ。
「それでもね」
「うん、だから貴族の人達には皆出てもらったたい」
 インドもそうしていたと話す。
「言っておくけれど独立したから二度と植民地にはならないたい」
「そうですね、エイリスはもう世界帝国であるべきではありません」
 自分が絶対に守ろうとしていたものもだ、セーラは今はこう考えていた。
「ですから」
「俺達は枢軸諸国と講和をするからな」
 イギリスは今言い切った。
「ロンドンに戻ったらすぐにエリザさんとロレンスさんに話すからな」
「妹さんにも」 
 エイリス上層部全員にというのだ。
「もうこの戦争は終わりだよ」
「講和によって」
「それではまずは全軍パリに戻りましょう」
 宇垣が提案する。
「そうしましょう」
「はい、それでは」
「今からな」
 セーラとイギリスが応えてそう
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