破邪顕正
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作戦決行の時間まで残り僅かとなった。
２番魔水晶では―――
「時間だ！みんな頼むぜ！」
３番魔水晶では―――
「開け！金牛宮の扉・・・タウロス！」
４番魔水晶では―――
「ぬおおおおおおおおおおおおっ！力の香り全開〜！」
５番魔水晶では―――
「ナツ、ティア」
６番魔水晶では―――
「さーて・・・ハデにぶっ壊すか」
「ナツさん、ティアさん・・・信じてます」
７番魔水晶では―――
「ティアの歩んだ道は正しいか否か・・・答えがどちらであろうと、俺のやるべき事は変わらん」
８番魔水晶では―――
「天竜の咆哮・・・」
「灰竜の咆哮・・・」
魔水晶の破壊を目指す連合軍の魔導士達は、それぞれに動き出していた。
グレイが造形魔法の構えを取り、ジェミニルーシィが鍵を構え、一夜が突然ムキムキになり、エルザが換装し、アルカが右手に炎を躍らせ、アランが拳を握りしめ、ヴィーテルシアが杖を片手に少女へと変身し、ウェンディとココロが大きく頬を膨らませる。
そして――――こちらでも、決着が付こうとしていた。
１番魔水晶では咎の炎を喰ったナツと罪なる星空を吸い込んだティアが、六魔将軍のマスターゼロと戦っている。
紅蓮爆炎刃とグランドクロス、ジェネシス・ゼロ・・・それぞれの最大魔法が放たれた。
「うおおおおおっ！」
「はあああああっ！」
炎を纏ったナツは前へと向かい、星の光を竜巻のようにして放つティアは手に力を込める。
火竜と星竜、２人の竜の滅竜奥義がゼロへと向かう。
「我が前にて歴史は終わり、無の創世記が幕を開ける。ジェネシス・ゼロ！」
右腕を頭上に伸ばし、左腕を下に向けるゼロの両手から魔力が解き放たれる。
邪悪な魔力が解放されていく。
「開け、鬼哭の門」
その両腕から、ざわざわと何かがざわつくような音が響く。
否――――響いてきたのは、声だった。
無数の悲しげな表情をした怨霊のようなものが、呻き声を上げながら現れる。
「無の旅人よ！その者の魂を！記憶を！存在を喰い尽くせ！」
星の数ほどに存在するであろう無の旅人達。
旅人達は腕を伸ばしていく。
魂を、記憶を、存在を喰い尽くす為に。
「消えろ!!!!ゼロの名の下に!!!!」
そして――――無の旅人達は、襲い掛かる。
「ぐあっ！」
直接ゼロへと攻撃しようとしていた、ナツへと。
「ナツ！」
ティアがそれに気付き、小さく目を見開く。
紅蓮爆炎刃は螺旋状
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