ヤクザの息子。
俺は、普通の環境で、普通に恋をして、普通に結婚して、普通に死んでいきたかった。
しかし、それもまた夢だ。
俺はここで生きていくと決めた。
「ん?なんだ?まだやるのか?」
俺は首に刀をつける。
「ひぃっ!」
不良は、腰を抜かして逃げる。
「ったく・・なんでこんなバカが増えるのかな・・」
俺は刀をしまった。
「白銀くん・・やり過ぎかもしれないよ・・・」
「そうか?」
「でも、私は白銀君の補佐だから・・」
「別に良いと思うがな・・・」
俺は白銀暦。この学校の風紀委員だ。
顔は威圧的で大変だ。と言われる。
その親父譲りの顔のせいで、風紀委員に抜擢された。
「そう・・・」
彼女は音無姫。風紀委員で、俺の補佐だ。
「この学校は、危ないことが多すぎだ。」
「・・・・」
「ま、お前は俺が守るからな。」
俺は姫の頭を撫でる。
「えへへ・・」
俺は屋上から降りた。
「はぁ・・友達か・・」
俺は広い学園の真ん中。本校舎の塔の最上階、俺は中庭を見下ろす。
「大丈夫ですっ!白銀さんには私が居ますよ・・・」
音無は、俺にくっついてくる。
「お、おい・・・・まぁ、それは嬉しいけどな。」
「はいっ!」
「イチャイチャしているとこ申し訳無いんですが、生徒会長がお呼びです。」
大きなドアが開かれ、生徒会メンバーが訪ねてきた。
「はぁ・・イチャイチャしてねぇよ・・」
「それでは。」
あの無愛想な女の子は、藍井智音、生徒会書記だ。
「行くか。」
俺は、太刀携え生徒会室へ向かった。
「失礼します。」
俺は厳重な警備も中、生徒会室へ入った。
「やぁ、白銀。頑張ってるようじゃないか。」
彼女は、生徒会長の神居刹那。
「生徒会長。なんの様ですか?」
俺は立ちながら言う。
「まぁ、座ってくれよ。」
俺は言われるがままに座る。
「最近、生徒会への襲撃が多くなってきた様だが」
「そうですね・・・さっきも倒してきました。」
俺は笑顔で言う。
「ふふ、君が頑張ってくれてるのは重々承知だ。しかし、君だけでは守りきれない面もある。」
「・・・・」
「だから、君も生徒会に所属し、風紀として我々と組まないか?」
それは、俺に取っては美味しい話だ。
しかしこの女はどうも気に食わない。何か考えているのではないか。
「ふふ、しばらく考えてくれ。君に生徒会証を渡しておこう。これがあればいつでも生徒会室に入れる。」
「・・・はい。」
俺は胸元にしまった。
「それでは、また明日。」
そう、ここは一応学校なのだ。
しかも俺は、ヤクザの息子なのに優等生。
・・・・風紀委員はきついな。
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