第一話 【ゼロ魔編】
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っていたの!?」
『凄いですか?そんな事言われた事は無いのですが。
私達が死蔵されていたのは恐らく魔法使いなら誰でも自身で魔法を使うことが出来るので、わざわざ私達のような媒介を必要としない為だと思われます。
生みの親である製作者も私達を造っては見たもののその有用性が皆無なために二束三文であの店に売り払いましたし』
「何を言っているの!俺は君達みたいなマジックアイテムを探していたのだよ。正に理想にぴったりな能力だ」
『はあ…』
「精神力さえ供給すれば、魔法の発動を肩代わりしてもらえるんだよね?」
『はい』
「それは君達が発動している魔法と別に俺も自身で魔法が使えるってことであってる?」
『試した事はありませんが恐らくは』
「よっしゃ!それじゃ早速試してみたい。お願いできる?」
『何をすればよろしいでしょうか?』
「フライの魔法、使える?」
『はい、問題ありません。私を握ってもらえれば其処から精神力を頂いて魔法を行使できるはずです』
その言葉に俺は満足してうなずき、右手に二個の水晶を持ち左手に杖を装備した。
「それじゃフライの魔法をお願い」
『了解しました』
すると右手に持った水晶が2、3度点滅したかと思うとゆっくりと俺の体は宙に浮き上がった。
「すごい!しかも俺の思ったように飛べてるし」
『世界への働きかけは私がしていますが、それを制御するのは魔力供給者です』
「しかも、無詠唱で魔法を行使したよね?」
『私達はどちらかと言えば精霊に近い存在です。故にルーンや口語における世界への働きかけをしなくても意思を繋げるだけで大抵の魔法は行使できます』
これはもしかして凄い掘り出し物なのでは?
俺は地面から1メートルくらいのところに浮かびながら左手に持った杖を構える。
そう、これからが本番だ。
そしてルーンの詠唱し、魔法が完成する。
「フォトンランサー、ファイヤ」
そして放たれる無数の魔法。
俺の体は浮いたまま、ちゃんとフォトンランサーを発動できたのである。
「いぃぃぃぃいやったーーーーーー!」
俺はその事実に歓喜して雄たけびを上げた。
『どうかしたのですか!?』
俺の雄たけびに少々ビックリしたのか、水晶が問いかけてくる。
「いや、だってフライを行使しながら他の魔法が使えたんだよ?こんな凄いことは無いよ!」
『そうなのですか?』
「そうなんだよ。魔法使いは発動後維持の必要の無い魔法以外は二種類の魔法を同時に行使する事が出来ないんだよ」
『なるほど』
「だから、君達は凄いマジックアイテムなんだよ」
ひとしきり空中に浮かびながら魔法を発動して、精神力も残り少な
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