第一話 【ゼロ魔編】
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かね?」
そう訊ねられて、俺は少しばかり気後れしながら答える。
「あ、えっと。その、インテリジェントなマジックアイテムが欲しいのですが」
そう答えた俺の言葉に少し怪訝な表情を浮かべつつ店主は答える。
「ふむ、インテリジェントのぅ。そんな物を欲しがるとは珍しい坊主だのぅ」
「やはり有りませんか…」
俺は諦めて踵を返そうとした所、店主から声が掛かる。
「有るぞ?」
その言葉に俺は勢い良く振り返る。
「え?今なんと?」
「有ると言ったんじゃ」
「ほ?本当ですか!?」
「ああ、ちょっと待っておれ」
そう言うと店主はカウンターの更に奥にある扉の奥に入って行った。
暫く店主が出てくるのを待っていると、扉の奥からなにやら手に平大の水晶のような物を2つ持って戻ってきた。
俺はその水晶を見てとって期待を込めて店主に尋ねた。
「それが?」
「ああ、知性を持った石じゃ」
そう言って俺の方に水晶を差し出す店主。
それを受け取り俺は水晶に話しかける。
「君達はインテリジェントアイテム?」
すると手に持った水晶から声が返される。
『はい、私達は確かに個としての意識を有しています』
と水晶の片方が答えた。
いったい何処に口があるのかわからないが声を発している間、水晶がピコピコ光った。
「君も喋れる?」
俺は今喋らなかったもう片方の水晶に向かって問いかけた。
『はい』
「おぉぉぉおぉお!」
遂に見つけたインテリジェントアイテム。
しかも宝石タイプに俺は興奮した。
だって喋る宝石って言ったらレイハさんみたいではないか!
そして俺は即決した。
「店主!これはいくらだろうか?」
「ほっほ、誰も喋る宝石なんて不気味がって買わんからの。倉庫の中でホコリをかぶっておった訳じゃし、今後も売れる事も無かろうて。エキュー金貨200で良いぞ?」
「買った!」
俺はこの薄暗い店内に入ることを躊躇い入り口の付近で待機していたセバさんに言ってこの水晶2つを購入した。
「ひっひ。毎度あり」
俺は歓喜に震えつつ屋敷に戻った。
屋敷に戻った俺は、護衛のセバさんと別れ、直ぐさま水晶を持ち、いつも魔法練習をしている裏庭に移動した。
そして俺は手に持った二つの水晶に話しかけた。
「それで、君達って意思が有る以外にどんな能力があるの?」
『私達は人の生命エネルギー、魔法使いにおける精神力を供給してもらう事による魔法の行使を目的として造られました』
「ま!?マジで?」
なんてドンピシャな!
『はい』
「そんな凄いマジックアイテムが何で倉庫でホコリなんてかぶ
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