第一話 【ゼロ魔編】
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というのか!
とまあ、そんな事を考えながら視界に入った女性の姿を確認する。
目の前の俺の母親であろう女性、こういっては何だが前世?と言うか解らないが神咲蒼を生んでくれた母親と比べると天と地ほどの差があるくらいに美人だ。
彼女の遺伝子を引いているのなら父親が超不細工でもない限り俺の容姿も勝ち組の部類に入るだろう。
この辺は流石テンプレと言うところか。
後は此処がどう言った世界かという所だがこればかりは今は確かめようが無い。
むしろ普通に物語の世界ではなく現実に記憶をもったまま転生という可能性の方が高いような気がする。
まあ今はそんな事を考えても言葉すら喋れないのだから確認のしようが無い。
抱きかかえられて母親の乳首に誘導された俺は空腹を感じて目の前の母親の乳首に吸い付いたのだった。
◇
そんなテンプレ転生から早3年。
俺はようやくこの世界の言葉をマスターした。
まだ舌足らずなところはあるが、まあ言葉は通じているし後数年もすれば違和感もなくなるだろう。
それからこの世界での俺の名前は『アイオリア・ド・オラン』と言うらしい。
ニックネームは『アオ』
奇しくも前世と同じ名前だ。
この名前で気づいた人も居ると思うが、此処は所謂ゼロ魔の世界と言う奴だった。
うん、気づいた時は驚きました。
何て言ったって両親が普通に魔法で俺をあやすんんだからね。
レビテーションを掛けられた時なんかビックリして大声で泣いてしまったよ。
ようやく一人で動き回れるようになって、夜こっそり窓から夜空を見上げると爛々と輝く月が2つあったのだから間違いないだろう。
しかも両親の話を盗み聞きしていると度々『トリステイン』とか『アルビオン』とか『ゲルマニア』とか、ゼロ魔で聞いたことの有る名前が出てきてたしね。
そして俺はトリステイン王国オラン伯爵領の次男という立ち居地らしい。
10歳上の兄が居ることを確認したので行く行くは俺はこの家を出て行かなければならない立場な訳だ。
しかし此処で注目すべき所は、そう。『貴族』だと言うところだ。
つまり俺ももテンプレの主人公よろしく魔法が使えると言うわけだ。
…まさか30歳まで童貞だと魔法使いになれると言うのがこう言う事だったとは思うまいて。
まさか、魔法の有る世界に転生させられるとはね!
だが!だけど!どうせならリリカルな世界が良かったですorz
俺は前世では魔砲少女に凄くはまっていたんだ。
あの魔法少女なのにビーム飛び交うガチバトルには胸が躍った。
だけど現実はゼロ魔!
くっ、俺は魔砲使いにはなれないと言うのか!?
さて、そんな事を考えてもしょうがない。
なん
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