暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の神童生
Episode23:アホの娘
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ットでバイブする端末に内心嫌な顔をしながら喫茶店から出た。
取り出した端末の通信先は、九十九櫂。
父さんがこんな時間に、しかも端末で連絡をとってくるなんて珍しいな。取り敢えず、人目のつかないところに移動した方がよさそうか。










『やあ隼人、北山嬢はもう帰したのか?』

「うん、昼食を一緒に食べた後でね。今はその帰りだよ」

近くの路地裏に入り込んで、俺は端末を通して父さんと連絡を取っていた。
どこにいるか分からない向こうの父さんの声は酷く落ち着いているが、耳を澄ましてみると小さく戦闘音が聞き取れる。また戦いの最中に電話してるのか。

「父さん、何度も言うけど戦闘中に電話はよくないと思うよ?」

『今はセラが殲滅してるから大丈夫だ』

ああ、それなら大丈夫か。というか敵さんに同情するよ。アーメン。

「それで、用件は?」

『ああ、警告だ。ここ数日になってブランシュの動きが活発になってきている。奴らの狙いはまだハッキリしないけど、用心しておいてくれ』

「…了解。父さんも、どこでなにやってるか分からないけど気をつけてね」

『ああ、すまないな。っと、そろそろセラ一人じゃ辛くなってきたか。じゃあな隼人』

「うん」

……母さんがキツくなる状況って、一体父さん達はどこに行ってるんだよ。



















それから、何事もなく約一週間が経った。雫とほのかは問題なく月曜日から登校、余計な混乱を招きたくないということで今回の拉致事件は関係者である俺らの中での秘密となった。


日常生活では特に支障もなく、いや、一つだけあった。

「あ、雫ーーー」

「っ…!」

何故か雫が、俺を避けるようになっていた。
俺って雫になにかしたっけ?いや、確かに少しお節介なことは色々したような気もするけど、まさか。

「ふぅん…隼人、君って罪な男だね」
「よく意味が分からないけど、ちょっとムカつくからその顔やめようか鋼クン」
「ウィッス」

まったく、鋼ってば俺をイジるネタを見つけるとすぐ調子に乗るんだから。

「んー…嫌われたのかなぁ?」

「いやー、それはないと思うよ?」

俺の呟きに呆れ顔で首を振る鋼。なんでそんな言い切れるのさ。

「それは隼人が鈍感すぎるから分からないだけだよ」

「はぁ?俺が鈍感?寝言は寝てから言いなよ鋼」
「…自覚ないんだな」
「ん?」
「なんでもないよ」

やれやれとでも言うように首を左右に振る鋼に、俺は唇を尖らせた。その時だった。

『全校生徒の皆さん!』

ハウリング寸前の大声がスピーカーから響いた。

「うわ、うるさっ」
「焦って
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