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勇者番長ダイバンチョウ
第14話 男の直球勝負!野球の華は大逆転
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もとうとう地に落ちたってか? よりにもよって助っ人がこんなガキとはなぁ」
「けっ、ウダウダ言う前にさっさと投げてきたらどうだ? てめぇのひょうろく球なんざ速攻でスタンドにぶち込んでやるよ」
「ほざきやがれ! この野球が終わった後はてめぇを鮫の餌にしてやる!」
 言う事を言った直後、ピッチャーが振りかぶり投球をしてきた。言う間でもなく彼のピッチングの為に幾人の山之辺組員達が三振に終わっていた。だが、他の組員と番を同等で考えた時点でこのピッチャーの負けは確定していた。
 ほんの一瞬。その一瞬の内にピッチャーが放った球は物の見事に真正面にあるスタンドに球が落下し、クレーターを作ってしまっていた。
「へっへぇん、どうでぃ! 逆転サヨナラ満塁ホームランだぜ!」
 ダイヤモンドを回りながら意気揚々とホームベースへと帰還を果たした番。そんな番を真と恵。そして山之辺組の組員達が諸手を挙げて出迎えてくれた。
 これにて草野球試合は山之辺組の勝利に終わり、そして番達は無事に焼肉を食べながら演劇を見られると言う豪華得点が付け加えられる事となった。
「ふ、ふざけやがって! こうなったら野球なんて関係ねぇ! 野郎共、やっちまえぇ!」
 敵対組織の組長の号令を受けて、敵チームの組員達が一斉に山之辺組に襲い掛かって来た。当然迎え撃つかの様に山之辺組の組員達が向い出て草野球場はヤクザ同士の乱闘ですっかり賑わってしまっていた。
 しかしそんなヤクザ同士の乱闘などに番は興味を示さずに家族を連れてその場を後にしようとしていた。
「兄ちゃん、あの喧嘩しなくて良いのか?」
「良いんだよ。あれはあいつらの喧嘩だ。幾ら喧嘩好きな俺でも他人の喧嘩に横槍を入れるような無粋な真似はしたくねぇからな」
 喧嘩が大好きな番といえども節度はある。他人の喧嘩に乱入するのは余りに無粋な行いだと言う位の常識は持っているのだ。
 今、ヤクザ同士で乱闘しているがあれは言ってしまえばヤクザ達の喧嘩でしかない。自分が入ってその喧嘩を汚してしまう訳にはいかないのだ。
「さ、さっさと帰って焼肉食べながら宝○歌劇団でも見に行くとしようぜ」
 それに、現状で番が最優先したいのは焼肉+宝○の方だった。考えただけでも涎が溢れ出そうになってくる。七輪で焼かれた上等の肉の数々。それらを彩るしゃきしゃきの野菜。それらが絶妙な焼き加減で焼かれて皿の上に置かれ、タレか塩の味付けをして口の中へと入っていく。その時の味と言ったら正に極楽の極みと言えた。
 更に、今話題の宝○歌劇団を目の前で生で見ながらなのだからもう最高としか言い様がない。見れば、真もまた頭の中で焼肉の味を想像しているのか顔がほころんでおり、口からは止め処なく涎が滴っているのが見える。真がそんな顔をするのも無理はない。轟家が焼肉を最後に食べたのは真がまだ5
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