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勇者番長ダイバンチョウ
第14話 男の直球勝負!野球の華は大逆転
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た矢先の事だった。突如、地球から何かが猛スピードで飛んで来るのが見えた。それは青と赤の二色を持ち、凄まじいスピードでこちらに飛んできているのが見える。
 見れば、それは巨大な野球ボールだった。但し、速度が段違いに速い。スペースシャトルや弾道ミサイルの比じゃない。そして、その野球ボールは地球人類抹殺計画に使用する筈だった砲台を貫通し、そのまま広大な宇宙へと消え去って行った。無論、貫通された砲台はその場で盛大に爆発し、木っ端微塵となってしまった。
【んがぁ、莫大な資金を使って作った砲台と毒ガス弾が!】
【く、組長! 今の損害で我等の組の財政に多大な被害がぁっ!】
【んげぇっ! 一体あの機材はどれ位したんだ?】
【丁度、われ等の上納金と宇宙麻薬の売り上げで約10ヶ月分に相当します】
 それを聞いた途端、ゴクアク星王は目の前が真っ白になっていくのを感じた。莫大な資金を投入して計画した作戦がまさか水泡に帰してしまったのだから。
 その結果、ゴクアク星王は2,3日の間床に伏せてしまったのは余談だったりする。




 翌日の夕刻時、番町内にある国際ホールにて今話題の宝○歌劇団のコンサートが行われていた。そのコンサートを見ながら、轟家とピッチャー星人の面々は焼肉を頬張っている光景が見える。
 因みに、客は他には居ない。轟家の完全貸切状態だった。
「見ろよ兄ちゃん! 生の宝○だぜ! かっくいぃよなぁ!」
「へへっ、感謝しろよぉ真。こうして宝○を見ながら焼肉が食えるのも俺がこないだの草野球でホームランたたき出したからなんだからなぁ」
 鼻を鳴らしながらも番は七輪の上で肉を焼き、焦げ目がついたそれを受け皿に取り、塩を振りかけて食べた。口一杯に広がる肉の旨味が堪らない。
「へぇ、これが地球の飯なんだな。うん美味い美味い!」
 どうやらピッチャー星人も気に入ったらしく美味そうに肉を食べている。その輪の中で恵も少量ずつだが美味しそうに食べている。正に至福のひとときとはこの事であった。
「有り難うよ番。良い土産話が出来たぜ」
「おう、他所に行っても頑張れよ。俺も今以上に強くなって見せるからよ」
 そう言って互いに堅い握手を交わす両者。そんな隙を突くかの様に真が七輪の上に並べられていた肉を一斉に掻っ攫っていく。
「あぁ、俺のタン塩とカルビがぁ!」
「へっへぇん、早い者勝ちだぜぇ」
「てめぇ真!」
 真が奪った肉を奪い返そうと箸を突き立てる番。されどそれを真は華麗に交わし、奪った肉を全て口の中に放り込んでしまった。口いっぱいに頬張った肉の味を噛み締めている真の顔がほころんでいるのが見える。
「うんめぇ! やっぱ肉はこうじゃないとなぁ」
「んなろぉ〜〜」
 兄弟で仲良く肉の奪い合いを始める二人。その光景が微笑ましかったのか笑いながら見つ
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