Disc1
食い意地を張る者達
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けれど……テアは頭にへばりついている。ちょっと暑い……
そう思いながら進んでいると、どこからかチョコボの声が響く。
「クーーーーエーーーーー!!」
凄まじい勢いで駆けてくる黄色いチョコボ。
「おい、こっちに来るぞ!!」
「う、うわああああ!?」
「なんじゃ!?」
駆けてきたチョコボはジタン達を通り過ぎ、僕の所に一直線にやってきた。
「え、えええええええ!?」
ぶつかる! と思って目を思わず閉じたけれど、何時まで経っても衝撃が来ない。
頭の上からテアの威嚇する声が聞こえるだけだ。
そろーっと目を開けると目を輝かせてヨダレを垂らした状態で目の前にいるチョコボ。
何かを期待しているような眼差しだけれど……
「……え? え?」
「なにか、欲しがっているみたい……?」
「クエ! クエエエエ!!」
何かに耐えかねたらしいチョコボは僕のポーチを嘴で突く。
この中に何かチョコボが欲しい物が入っているのかな?
ヨダレを垂らしているくらいだし、食べ物だとは思うんだけれど……
(最近買ったので何か良い物ってあったかな?)
(リンドブルムで珍しい野菜だからって言われてシルキスの野菜って言うのを買ったじゃねぇか)
(あれ、かなぁ?)
試しにそれを取り出して見ると凄まじい勢いでチョコボがその野菜を食べ始めた。
「それはシルキスの野菜じゃな? なるほど、チョコボが寄ってくるわけじゃ」
「どういう事? フライヤさん」
「その野菜はチョコボの大好物なのじゃ。珍しいからあまり売られていないはずなんじゃがのう」
なるほど……
そう思っている間にチョコボが野菜を食べ終え、擦り寄ってくる。
撫でると気持ちよさそうに目を細める。
チョコボって結構いい手触りなんだなぁ……
「ふしゃー!」
「クエ! クエエ!」
ただ、テアとは相性が悪いのか威嚇し合っているけれど……
「ふむ、チョコボは移動が楽で早くなるからこの際都合が良いのじゃが……全員分いると良いのじゃがな……」
「そうなんですか?」
「うむ。チョコボは乗り手を選ぶが乗れる事ができればとても良い乗り物となるのじゃ」
「だったら皆にチョコボがいれば早くブルメシアに行けるのに……」
「クエ!? クエ! クエ!」
僕の言葉に反応して服を引っ張りだすチョコボ。
どうしたんだろう?
そう思った瞬間、思いっきり持ち上げられて僕の体は宙に浮いた。
「うわああああ!?」
「エミル!?」
チョコボは器用に僕を背中に乗せると走り始めた。
「と、止まってえええええ!?」
「追いかけるぞ!」
慌ててジタン達が追いかけてくる。
そして、チョコボは少
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