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深く、罪深い衝動
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 0643時。


 「よーし・・・動くなよー・・・?」


 「う・・・動くものも動けねえよ・・・」


 とりあえず、ルミアは寝室に寝かせている。
 まあ、しばらくしたらショックから立ち直るだろう。


 おっとりすぎるのも考え物だな。


 それと、今こいつは両手を後ろに、1メートルほど離れて俺が足に向けて銃を構えている状態だ。


 「へへ・・・おい」


 「ん?なんだ?」


 「おれが一人で来たと思っているのか・・・?」


 「何・・・?」


 「だから、俺が囮かもしれねえってことだよ・・・ヘヘヘ・・・・」



 「・・・仲間がいるってことだな?」


 「そうさ・・・。こうしてるとお前のところの娘が危ないかもなあ・・・?」


 確かに・・・。


 いや、これは罠という可能性もある。
 ここで、仮に俺がロズミアを助けに言ったらこいつは妻を人質にとってやりたい放題するだろう。
 そうして、「仲間がいる」という常套手段にあっけなく引っかかった俺はなすすべもなく、こいつの言いなりになるしかない。
 多分、こいつは「娘をよこせ」と言い出すだろう。


 それだけは避けなくてはならない。


 だが、本当に仲間がいたら・・・?


 現に、こんな奴に仲間ができるかどうかは不安だが、同じ境遇にいる人間というのは山ほどいるだろう。
 そいつと、「ここを襲おう」などという簡単な計画を立てることはできるはずだ。


 いや・・・。だが、こんなやつだったら先ず、そいつとけんかになるなりなんだりしているはずだ。
 

 畜生・・・どっちなんだ・・・?


 しかし、その迷いが命取りだった。


 そいつは俺が考え込んで、不注意全開のときを狙っていたのだろう。
 なかなかに頭が回るやつじゃないか。


 いや、今はそれどころではない。


 こいつは俺に体当たりを食らわして、銃を奪い取ろうと俺を押し倒す。


 「ッチ・・・!そいつをよこしやがりゃあ!!」


 「馬鹿野郎が!んなことしたらこっちの頭が鳥みてえに綺麗にぶっ飛んじまうわ!!」


 と、俺と強盗が銃を巡ってくんずほぐれずの状態になってしまった。
 クソッ、これは少しこっちが不利じゃねえか。


 「離せ・・・!そいつを渡せって言ってんだりゃあ!!」


 「誰が・・・渡すかよ・・・!」


 強盗は俺の手から銃をもぎ取ろうと、両手で俺の右手をねじり上げる。
 よし、チャンス・・・!


 「左があるんだよォ!」


 すかさず、腹に左でのパンチを食らわす。
 そして、ひるんだすきを
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