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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
戦王の使者篇
10.緋色の狩人
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す右腕を女王ナラクヴェーラへと突き出した。爆発的な魔力が右腕に具現化されていく。
「“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”の血脈を継ぎし者、緒河彩斗が、ここに汝の枷を解く──!」
具現化した魔力の塊が凝縮され、二つの巨大な牙を持つ召喚獣へと姿が変化していく。
「──降臨しろ、八番目の眷獣、“
狩人の二牙
(
アルテミス・ストレ
)
”!」
現出したのは──二つの大牙を持つ猪。
獲物を狙う荒々しい二つの真紅の瞳。その荒々しさに対し、月のように輝く体毛。
狩猟の神であり、“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”が従える眷獣の一体。
「──来い、“
狩人の二牙
(
アルテミス・ストレ
)
”!」
彩斗は、左腕を天へと高々とあげる。
二つの大牙の猪が迷いなく彩斗の目掛けて突進する。その光景に彩斗と雪菜を除いた者たちが愕然とする。
“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”が従えし眷獣は、第四真祖の眷獣を
一撃で無効化し、ナラクヴェーラを一撃で戦闘不能にするほどの威力。
その眷獣が彩斗の身体へと突進した。
だが、“
狩人の二牙
(
アルテミス・ストレ
)
”が彩斗と激突する瞬間、爆発的な魔力が大気に放出される。
天へと掲げられた左腕へと魔力の凝縮されていき、新たな形を具現化する。
三日月が如く美しきアーチを描き、輝く強靭に張られた弦。純白の大牙を思わせる弓。
これがこの状況を打破し、神々の兵器を狩りとる神の名を持つ武器。
「古城! 俺に向けて二体の眷獣の攻撃を放て!」
古城はその言葉に驚いたが、彩斗の言葉を信じ叫ぶ。
「
疾く在れ
(
きやがれ
)
──“
獅子の黄金
(
レグルス・アウルム
)
”! “
双角の深緋
(
アルナスル・ミニウム
)
”!」
雷光の獅子の雷撃と緋色の双角獣の衝撃波が彩斗の身体を襲う。
だが、二体の眷獣の攻撃は彩斗の左手の純白の弓へと吸収されていく。雷撃と衝撃波は、左手の弓へと装填されし、一本の弓矢へと姿を変える。
「狩人の神の力を継ぎし神弓よ。月光が全てに終わりを告げる一矢となる!!」
引き絞られた弓矢が膨大な魔力を大気へと放出する。
「消え去れ、ナラクヴェーラ!!」
膨大な魔力の放出しながら純白の弓から放たれた一筋の矢は、神々の兵器の母機へと一直線。女王ナラクヴェーラは、戦輪で放つ。
だが、矢に触れる前に戦輪は、弾け飛ぶ。何が起きたのかわからなかった。その答えは、自分の中ですぐに見つかることとなる。
あの矢には、“
獅子の黄金
(
レグルス・アウルム
)
”の雷撃と“
双角の深緋
(
アルナスル・ミニウム
)
”の衝撃波を得ているのだ。それは、ヴァトラーの二体の眷獣を合体させたのと酷似していた。
だが、彩斗は眷獣の合体させたのではなく、眷獣の力のみを合体させた。そ
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