暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜青の剣士達〜
第1部 SAO
24話 クオータポイント
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  ◆

その戦いは一時間にも及んだ
ボスが倒されても、誰も喜びの声を上げなかった
いや.....上げられなかったというべきだ
あまりにも犠牲者が多すぎた
この上にはまだ25層もある
こんな調子で攻略をしていたら、攻略組はいなくなってしまう......
ただ二人を除いて――――
その二人とは言うまでも無いだろう....兄さんとヒースクリフさんである

「何人死んだ?」

「14人」

「嘘だろ......」

兄さんとソウさんが犠牲者の確認をする
だけど、兄さんの顔は険しかった
兄さんと背中合わせで座るアスナさんも悲しそうな顔をしていた

すると突然兄さんは立ち上がる
アスナさんに何かを言っていた
その口の動きからして
―――――ごめん....アスナ....
何を謝る必要があるのだろうか.....
兄さんの目線がただ一人のほうを向く
僕達に背を向けて立つヒースクリフさんへ
剣を握り締め、ヒースクリフさんへ全速力で走り出す

「キリト君!?」

「兄さん!?」

僕とアスナさんは声を上げる
兄さんは<<レイジスパイク>>ヒースクリフさんは驚いた様子でかわそうとするが剣の方向が変わる
だが兄さんとヒースクリフさんの間に紫色の文字が浮かぶ

<<Immortal object>>
不死存在と

「何を.....」

アスナさんが駆け寄ろうとしたがメッセージを見てそれをやめる

「どういうことですか?団長......」

アイリが問うがヒースクリフさんは厳しい顔をしたまま兄さんを見ているだけで何も応えない

「これが伝説の男の正体だ.....危険領域にはならないように設定されているのさ....
この設定はGMやNPCしか持つ事はできない....だけどこいつ――ヒースクリフはNPCじゃない
俺はずっと疑問に思っていたよ」

兄さんはヒースクリフさんを直視しながら言葉を繋ぐ

「この世界を作ったあいつはどこで俺達を観察しているのかと.....
だけど、子供なら誰でも知っている事だ....
<<他人がやっているRPGを傍から見るほどつまらない事は無い>>......
そうだろ?ヒースクリフ―――いや.....茅場晶彦」

その言葉にこの場にいた全員が凍りつく



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