燃え上がるガンダム
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データ上、ザクのマシンガンを跳ね返すこともできるこの装甲が摩擦熱で歪むようなものでもない。どんなふうに生成されているのか全く分からないが。
「機体が、回転している…!?」
進入角度、機体姿勢ともに問題なかったはずだ。ならば、歪みで生じた後天的な事故か?このまま回転すると安全に着地することは叶わない。
空気の流れを修正するために腕をわずかに動かし姿勢を変え、しかし角度は変えずに。
だが、そう簡単に事は進まず新たな警報がコックピットに鳴り響く。
「Aパーツの駆動系が損傷した?」
上半身たるAパーツの肩部駆動系が異常を示す。それにモーターの冷却が追い付いていない。
先ほど動かしたときに何らかの故障が発生したのか。
「こちらRX-78-x1、問題発生。Aパーツの駆動系が損傷。降下に問題はなさそうだが報告まで。」
『―――――』
「……ちっ」
通信できないか。大気圏突入中なのだ、仕方ないことか。ただ一人、この状況に立ち向かわなければならないというのは予め想定されていたことだが、いざ自分がその状況に陥ると何もできなくなった。
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