第六話
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「アー……シア……………」
ゼノヴィアはアーシアを見つめて……袖で涙を拭い、立ち上がる。
「そうだな、私たちは神の姿を見た事は一度もなかった……でも私は信仰し続けた!」
そして再びゼノヴィアは聖剣二振りを構える。
「その信仰に嘘はない!ならば!私は信じつづけるまでだ!」
よく言った、ゼノヴィア……お前はこれからも強くなるだろうな。
その為にも……
「この街を破壊させる訳にはいかねぇ……」
俺はソルブレイブを元の形に戻す。
「?な、なんだ……?」
「アーシア!例の物を!!」
「あ、はい!!」
そう言ってアーシアはバッグの中から銀色に光る籠手を取り出し
「受け取ってください!」
俺に投げ渡す。
俺はそれを受け取り、左手にはめる。
「ゼノヴィア、木場……いや、祐斗って呼ばせてもらうぜ。俺の後ろから前に出るな」
「兵藤君……」
「イッセー……」
俺はコカビエルとあと十歩ほど歩けばコカビエルの攻撃範囲に入る所で一度立ち止まる。
「コカビエル……お前、見たがってたよな?俺の本気……」
「ああ、あの時見せた貴様の力……まさか!?」
「ああ、見せてやるよ、一瞬だけな」
『ドライグ、出番だ。一瞬だけだけどな』
『それでも、十分さ!!』
ふっと俺は笑いながら、右手を頭上に高く掲げる。すると……そこに赤色の何かが集まってくる。
そしてその赤い何かを左手の籠手に押し付ける。
すると……先ほどまで銀色だった筈の籠手が……濃い紅色に染まる。
「ははははははははは!!!まさか、貴様の本気を見ることが出来るとはな!さあ、見せてみろ!貴様の本気をぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そう叫びながら突進してくるコカビエル。
「いくぞ、ドライグ……」
『First・Impuct!!』
そんな機械音が鳴り響き……俺はコカビエルの真正面でコカビエルの腹に左手での一発をぶち込んでいた。
「が……は…………っ…………そ、そう……か…………これ…………が………貴様の……ほん……き……‥‥」
コカビエルは倒れ……そして俺の籠手も紅色をしてはいなかった。
そして、俺がゼノヴィア達の所に戻ろうとすると……
「へぇ?面白そうな事になってるね……」
そんな、透き通るような声が聞こえた。
そして……
パリィィーーーン!!
結界が壊れる音が鳴り響き……上空を見上げると……
───────────そこには、白が、いた。
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