第六話
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にはいないようだな」
「それは結構……でも、俺としてはお前と二度と戦いたくないんだけどな」
俺は二刀流になったまま、コカビエルと睨み合う。
お前とのこんないけすかない因縁もここで終わりにする!
俺はそう決意を固めて、コカビエルに向かった。
木場SIDE
僕達は少し離れた所から兵藤君の戦いを見ていた。
その戦いはまさに……美しいとさえ言える戦いだった。
一部の隙もない。それでいてわざと隙を作りそこに敵を誘い込み、自らが斬りかかる。
これが……剣士の極みなのかとさえ思える程だった。
しかし……疑問も残る。
それは彼の神器だ。
皆の見ている情報を統合すると、兵藤君は神器を複数所持している事になる。
ハンマーと重力制御……大きな剣と氷を操る能力……レイピアと呼ばれる細身の剣とそれと対になるかのような緑色の盾……そして、あの二刀に爆発能力……
「彼は一体、何者なのだろうか……?」
僕は思わずそんな言葉を呟いていた。
「彼は兵藤一誠……イッセーさんです」
と、僕のその小さな問いに答えを出すかのように答えてくれた人がいた。
「君は……?」
「申し遅れました。私、アーシア・アルジェントって言います。アーシアって呼んでくれていいですから」
「あ、ああ……」
そういえば彼が初めて部室に来た時に彼女を連れていたね。彼女は何か知っているのだろうか?
「イッセーさんは……他人の為に自分が命を張れる……イッセーさんはそう言う人なんです……私の時にも助けてくれましたから」
……兵藤君はこのアーシアさんも救ったのか……しかし、多分彼女は教会の人だ。どうやって、というかなぜ救われるような立場にいたんだろうか?
しかし、僕は聞くのを止めた。
他人の過去を聞くなんて嫌だからね。
そんな事を喋っている間も、兵藤君はコカビエルと斬り結んでいる。
「私たちには祈る事と……見守る事しか出来ません……」
「見守るか……そんなの、私の性分ではないな」
そう言ってゼノヴィアさんは先ほど出していた聖剣デュランダルを構える。
「止めるんだ!兵藤君の戦いを見てわかるだろう!君ではあまりにも実力が不足している!あれは多分……大戦を生き抜いたような実力を持った人がようやく入れる世界だ!」
「分かっているさ……だがあんなものを見せられて、動かずにはいられない!!」
気持ちは痛いほどに分かる!
だって……僕だって、自分の実力を確かめたい!彼と共に戦えるほど強くないりたいって思ってるんだから!
「でも……僕達じゃ、まだ彼の足元にも及ばないんだ……」
「わかっている……それでも、私は行く!!」
ゼノヴィアさんは僕の
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