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【SAO】デスゲーム化したと思ったらTSバグに巻き込まれた件
《Avant-story》
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その直後、青い光が二人を包み《はじまりの街》の中央広場に強制転移される。 はじまりの街には二人以外の多くの人々――どう見ても数千、一万人以上の人がいる――おそらく、全ユーザーが強制的に転移させられており、混乱の様相を表していた。
そんな人々の上空――本来ならば真っ青なすがすがしい蒼穹の青空が広がるはずの空が、一瞬にして血のような赤に染まる。 そして、不快な赤に染まった空から真紅のローブが出現し、プレイヤー達が唖然と見上げる中翻された。
そのローブは見慣れたGMの着用するローブであったが、普段ならばローブの中に収まっているはずの顔が無く空虚であり、その間隙が無性に不安を感じさせる。
そのGMは己をゲームマスターにしてSAO開発者である天才プログラマー、茅場晶彦であると名乗り、プレイヤーたちに非情な宣言をする。
すなわち、SAOからの自発的ログアウトは不可能であること、SAOの舞台《浮遊城アインクラッド》の最上部第100層のボスを倒してゲームをクリアすることだけがこの世界から脱出する唯一の方法であること、そしてこの世界で死亡した場合は、現実世界のプレイヤー自身が本当に死亡するということを――。
GMに向け、非難と罵倒、悲鳴が飛び交う中、茅場は『これはゲームであっても遊びでは無い』と宣言し、『現実であることを証明しよう』と一つのアイテムを人々に配布する。
それは、一つの小さな手鏡であった。
キリトは、何故、こんな物を? と疑問に思いつつも恐る恐る鏡を覗き込むと、突如白い光に包まれ視界がホワイトアウトする。
そして、光が消え視界がもとに戻った時――彼にとっての地獄が始まるのだった。
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