第二十六話 銀色の碇
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ーを握り締めながら海を見つめて小さく呟く。
エ「お前達はナツを見ていないのか?」
私はグレイとシンに問うと、
グ「潜ってすぐに別れたからな。」
シ「俺は左、グレイは右、ナツは下に泳いでいったけど、それから俺はナツもグレイも見てないからな・・・」
グ「俺もだ。」
つまり、ナツが下に泳いで行った後からは誰もナツの事を見ていないという事か・・・
シ「俺、ナツを探してくる。あいつ、海ン中で寝てるかもしれねぇからな。」
グ「ったく、世話の掛かる奴だぜ。」
エ「待て。」
グ&シ「うおっ!」
冗談を言うシンと、文句を呟くグレイがまた海に行こうとする。私はその二人の腕を掴んで引き止めると、
エ「今度は私達も行こう。二人だけだと、また何かあったら心配だからな。」
そう言うと、私は身に着けていた鎧を脱ぐ。さすがにこれでは泳げないからな。その後ろでルーシィが髪の毛を高い位置で束ねる。
シ「ルーシィ、服が濡れるのが嫌なんじゃなかったのか?」
ル「今は服よりも、仲間の無事の方が大切でしょっ!」
ルーシィの言葉にシンは小さく微笑む。
ウェ「ハッピーとシャルルはここで待っててね。」
シャ「あんた達だけで大丈夫なの?」
ハ「おいら、ナツも心配だけど、ウェンディ達の事も心配だよ・・・」
すでに涙目になっているハッピーの頭を私は優しく撫でると、
エ「ハッピーとシャルルには、ここで私達が戻って来るのを待っていてくれ。心配するな。必ずナツを連れて、全員で生きて戻ってくる。だが、もし夜が明けても私達が戻って来なかったら、海中の洞穴の魔道士達や、妖精の尻尾の皆に助けを求めに行ってくれ。」
私の言葉に、ハッピーとシャルルはしばらく黙っていたが、
シャ「・・分かったわ。ただし、生きて戻って来なかったら、許さないわよ。」
ハ「お・・おい、ら・・・!今のエルザの言葉!絶対・・絶対忘れないからねっ!!」
ボロボロと大粒の涙を流しながらハッピーが言う。私は小さく微笑み、スクッと立ち上がると、
エ「行くぞっ!」
海へ向かって走り出し、ダボォン!と水しぶきを上げながら勢いよく飛び込んだ。
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『ここからグレイ目線でいきます。』
エルザに続いてシン、俺、ルーシィ、ウェンディの順で海に飛び込んだ。ここからは俺とシンが誘導する事になる。俺とシンはエルザ、ルーシィ、ウェンディを上手く誘導
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