第四十一話
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ねっ転がると、近くにいたアテにそういわれた。
「たまにはいいだろ。ただでさえ、ここ数年は殺し合いが多かったんだから・・・」
「確かに、たったの二年で何度も命の取り合いをしましたからね・・・」
神との戦いに、カンピオーネとの戦い。そろそろ二年になるわけだが、その間に合計十五回。護堂との戦い以外では、何度も死にそうになったり、死んだりした。
だからこそ、こういう日常的なことがすっごく幸せに感じる。
「それでも、少しくらいは海で遊んで来たらどうですか?午前中に遊んでから、ずっとここに座っていますよね?」
「そりゃ、今の今までお昼を食べてましたからね。・・・と、武双。あれってなんでしょう?」
「ん・・・?なんだ、ありゃ」
アテが指す方からは、何かが飛んできていた。
この辺には一般人も・・・あれ?いなくなってる。
「ああ、あれか。もうきたのか・・・意外と早かったな」
「どういうこと、父さん?」
いつの間にか近くにいた父さんがどうつぶやいたので、俺は聞き返した。
「ああ、さっきこの辺の魔術組織から連絡があってな。神獣がこっちに向かってきているから、避難してくれ、だそうだ」
「おいおい・・・それなら、あっちで遊んでるみんなが危ないじゃねえか」
「いや、そうでもないだろ」
はっきりと否定してきた父さんが、少し意外だった。
「どうして?」
「イヤ、ここにはアテも武双もいるわけだし。そろそろ見えてきたから、ささっと倒してきてくれ。もちろん、ゼウスの権能は使うなよ」
「ああ、なるほど。確かに、それなら深く気にしなくてもいいですね」
あっさりと納得する二人の横で、俺も納得していた。
確かに、それならこっちに来る前に倒しちまえばいいだけのことだ。そうと決まれば、早速行動。
「んじゃ、アテはこっちに残ってくれ。もしも、二体以上いたときが面倒だ」
「分かりました。武双は?」
「直接あっちにいってくる」
俺はそう言いながら走り出し、神獣を見ても何にも気にしないで遊んでいる家族を見ながら、海の上を走る。
初めてやるが、意外とどうにかなるものだ。
「っと、そろそろか・・・」
俺は影の下に入った辺りで止まり、足を動かして浮いている状態を保つ。
上を見上げれば、そこには先ほど見つけた神獣・・・何かの昆虫を模したと思われる、気持ち悪いのがいた。
「さて、どうしようか・・・とりあえず、頼んでもいいか?」
『ええ、構いませんよ主』
『やるならさっさとやってくれ。神獣語ときに時間をかけるな』
頼もしい返事を返してくれた両腕の槍に頼み、さっさと飛んでもらって昆虫を落とす。
「これで終わり、と」
そのまま浮いているところにロンギヌスを刺し、止
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