第五十八話 活動再開その三
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「別に」
「こうしてここでいつも普通に着替えてますし」
「それで恥ずかしがってもね」
今更というのだ、それは。
「だからなのよ」
「それでなんですね」
「ええ、見てもいいわよ」
「そうですか」
「さてと」
ジャージの下も脱いだ、ブラと同じ色だ。
「後は制服を着てね」
「確かにいつも見てますけれど」
部長の身体もだとだ、琴乃は答えた。
「それでも部長さんって」
「スタイルがいいとか?」
「文化祭で結構飲み食いしましたけれど」
特に飲んだ、焼酎を。
「スタイルそのままですね」
「まあね。飲みながらも動いてたしね」
だからだとだ、部長はまずは上のシャツを着る、袖まで手を通してボタンを上から一つずつしめていく。
「だからよ」
「それでなんですか」
「スタイルは崩れてないのよ」
今度はスカートを穿く、その時上を折って短くすることも忘れない。
「まあ今のところはね」
「今は、ですか」
「お母さんに言われてるけれどね。三十を過ぎたら」
つまりだ、歳を取ればだ。
「そうはいかないってね」
「あっ、それよく言われますね」
「新陳代謝が落ちるから」
だからだというのだ。
「気をつけないとね」
「太るんですね」
「三十を過ぎたらね」
「それで飲んで身体を動かさないと」
「太るわよ」
そうなるというのだ。
「プレスリーみたいにね」
「あの人死ぬ間際かなり太ってましたね」
「新陳代謝が落ちてたし」
やはり中年になってだ。
「それでドーナツばかり食べる様になってね」
「ドーナツカロリー高いですからね」
「その結果よ」
プレスリーは晩年太っていたというのだ。
「それが心臓に来て急死したとも言われてるから」
「怖いですね、それも」
「極端だとね」
極端に太るとだというのだ、スカートを穿き終えて上に折ることもしっかりとした部長は今度はネクタイを締めつつ言う。
「怖いからね」
「ううん、歳を取ると」
「飲んで食べてもいいけれど」
それでもだというのだ、そうしたことはよくてもだ。
「太るから」
「本当にプレスリーになっちゃうんですね」
「プレスリーもね」
今度は彼の様に腰を振って言う部長だった。
「若い頃なんてね」
「着替えながらプレスリーの腰つきですか」
琴乃はこのことに少し唖然として突っ込みを入れた。
「凄いですね」
「どう、似てる?」
「そっくりです」
「こうした腰のキレだったのよね」
「それが問題になったんですよね」
「今じゃこんなの普通だけれどね」
部長はプレスリーの腰の動きを続けながら話していく。
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