Disc1
祭り華やぐリンドブルム
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」
「出来そうだと判断した時しかしねぇぞ」
「それでもかまわないブリ」
「……分かった」
そうして会話が終わった時、苦しげな声が謁見の間に響く。
声の方を見ると今にも死にそうなネズミの兵士がいて、フライヤさんに支えられ王様に自身の国が謎の軍に襲撃を受け、危うい状況にある事を伝えた。
敵は、とんがり帽子の軍隊……
その軍団って、アレクサンドリアに送られていた人達なのか?
ネズミの兵士は王様に伝える事を伝えて返事をもらった後に死んでしまった。
どうして、こんな事に……
それから王様はネズミの兵士の国、ブルメシアへ増援を送ろうとするものの、狩猟際で城には僅かな兵しかいない。
アレクサンドリアを警戒していた兵を呼び戻して増援させるみたいだけれど……
「私は失礼する、飛空挺団を待ってはおれん」
そう言って出て行こうとするフライヤさん。
それを聞いてジタンは自分も行くと言い始めた。仲間の故郷が攻撃されて黙っていられないと。
さっきの兵はフライヤさんと同じ種族みたいだったし、襲撃されたのはフライヤさんの故郷なんだ……
ビビも自分の目で確かめたいとついて行く事になったけれど……僕は……
(……俺は特にこの世界でやりたい事はないが、お前にはあるんじゃないのか? お前のやりたいようにやれ)
(ラタトスク……)
ラタトスクは僕と入れ替わる。
(さあ、早く言いな。置いてかれるぞ)
「僕もついていくよ」
「エミル? お前は別についてこなくても良いんだぜ?」
ジタンは少し厳しい目で見る。
これから先は覚悟を決めなきゃいけない。
さっき、ネズミの人が死んだように人が死んでいくかもしれない。
自分も、死ぬかもしれない。
それでも、途中で投げ出すのは嫌だ!
友達が辛い状況になりそうなのに黙ってみていられない。
「最初は成り行きだったけれど、このまま途中で投げ出すのは嫌なんだ。それに……友達が危険な場所に向かうのを放って置く事は出来ないしね」
「エミル……」
ビビを少しだけ見て再びジタンに目を向ける。
「……分かっているのか?」
「うん、覚悟はできてるよ。戦力は多い方が良いでしょ?」
「そうか、ならオレは何も言わない」
そうして僕がついて行く事が決定した。
新たな覚悟を持って、僕は旅を続ける事を選んだ……
それが、良い選択肢か悪い選択肢かは分からない。
でも、後悔はしていない。
後悔だけは、したくないから……
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