暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
僅かな平穏・前編〜
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てたもん。殺る気満々だったもん。

「ただちーっとおいたが過ぎたな。・・・美幸、平気か?」

「う、うん。ありがとう、りょう」

「あの、リョウコウさん?・・・慈悲は・・・」

「ねえな」

「ですよ、ね!」

気弾を放つがリョウコウは軽々飛んで避ける。・・・つーかサチは!?」

「ご、ごめん・・・吹き飛ばされちゃって・・・」

サチが飛んでくる。・・・その背後にはサチが突き破ったと思われる様々な残骸が・・・

「弁償しろよな・・・」


「さて、少しだけ手の内を見せてやるか。美幸、水雷火な」

「え!?い、いいの!?」

「彼奴らなら平気だろ。時間は稼いでやっからとっととやれよ?」

「わ、わかった」


リョウコウがこっちを見る。

「つーわけだ。手札を一枚ずつ見せてやるよ」

「・・・っ」

擬音を握り締める。・・・美幸を止めるかリョウコウに掛かるか。

「チェンジアバター、フェアリー」

リョウコウの姿が変わった・・・瞬間、消えた。

「っ!?」

ガスゥ!

「きゃああ!?」


「サチ!?・・・くあっ!?」

背中に背負った迷切に気を流した瞬間背中に衝撃が走る。

「なんだ、反応いいな」

目の前にリョウコウが現れる。・・・ただ、さっきと違って赤い髪に背中に羽があったが。

「サラマンダーかよ?」

「残念、プーカだ」

「ええぇ・・・」

選んだのかよ・・・

「・・・とにかく、そっちのアバターはスピードタイプってことでいいか?」

「おっ、正解、だっ!?」

素早く斬り込み、迷切を引き抜く。

「おいおい、少しはお喋りを続けようぜ?」

「うっせ!美幸の時間稼いでんのバレバレなんだよ!」

サチが美幸を狙うがリョウコウがそれをさせない。

「く・・・」

「覇ぁ!」

ガゴォン!

「うっ・・・」

「亮!」


大きく吹っ飛び、サチが俺を受け止める。

「サチ、俺はいい!早く美幸を・・・」

「残念、準備完了だ」



「バインディング・ゲイザー!」


水の縄が現れ、俺とサチを絡めとる。

「あう!?」

「ぐっ!?」

だが・・・これくらいなら!

「うぉぉぉぉ!!」

気を放出して縄を打ち破る。

「おいおい、対大型モンスター用なんだが・・・まぁいいか。美幸、次だ」


「(コクッ)」



美幸は頷きながらも詠唱を続け・・・

「オーラクルム・フルメン!」

バチィ!!

「がはっ!?」

「あうっ!?」


雷が直撃し、衝撃が身体を突き抜ける。しかも帯電のオマケ付きだ。


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