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鋼殻のレギオス IFの物語
第三話
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はある程度個人で動けるバイトを選んだ。郵便配達物の仕分けや配送を行う仕事がそれだ。
 都市全体に行き渡らせる為に足が必要であり、アパートの位置を教えたら立地が考慮され通勤にも使えるようにとバイクを一台貸して貰っていて現在はアパートの近くに停めてある。
 運転には許可証が必要だが低出力のものなら二日ほどで取れる。免許を上のものに更新すれば高出力の物も貸してくれ、仕事も増えるが時給も上がるというので現状はそれを目指す方針だ。デメリットといえば短期で辞めると免許費用の返済などを求められる点だが、まあその心配は今のところ無いので関係がない。
 都市間郵便は不定期であり基本は都市内の割外が多い。それでも余り忙しいものではないためもう一つくらい入れようかと考慮中なのが現状だ。

「バイクって結構いいよ。もう少し速いのが欲しいから免許グレードアップしたいかな」
「偶に貸してもらいますが、動くのに便利ですよね」

 アパートに置いた為だろう。気づけばほか二人もいつの間にか免許を手にしており、レイフォンの仕事の時間を外して使うことがあった。本来借り物なので問題があるのだが、それとなく上司に聞いたところ「何かあったら買い取れ。俺は何も聞かなかった」という裁定で終わった。

「速さ上げてもどこで乗るんだって話だがな。それとバイト、他にも考えてるなら先輩から聞いたの紹介するぞ。オレもやってるやつ」
「入るかわからないけど、部とか決めた後で余裕あったら頼もうかな」
「了解。ロンスマイアの方は何かしているのか」
「それが決まらないんですよねー。単発でなら面白そうなのいくつかやりましたけど。まあゆっくり決めようかと」
「Aランだったか。羨ましいことだ」

 学費全免除のAランク奨学生。稼ぐのは生活費だけで十分。レイフォンはD、ルシルもDで学費のことも考える必要がある。
 最も、レイフォンとクラリーベルはその心配もほとんどないのが実のところではあるが。

 ふと時計を見ると昼休憩も既に半分以上過ぎていた。ルシルはトイレに立ち、レイフォンは食べ終わった弁当を片付けてパックのお茶で喉を潤す。

「そう言えばレイフォン、どこかで放課後の予定を開けておいて下さい」
「いいけど、用でもあるの?」
「グレンダンの上級生がいるので一応挨拶に。サヴァリス様の弟です」
「……えー」
「あからさまに面倒な顔しないでくださいよ。安心して下さい、兄弟といっても全然違いますから。弟の方は普通の人でしたから」
 
 自分自身、物凄く嫌そうな顔をしている事がレイフォンにもわかった。それだけ自分にとってサヴァリスの名前は鬼門に近い。正直な話関わらなくていいなら関わりたくない。
 一度会っておいた方がいいのはレイフォン自身理解している。天剣授受者の弟で、ツェルニにおい
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