第三話
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ふぅ……疲れた……」
俺はリビングのソファに寝っ転がりそう呟く。
今日は当番でアーシアが夕食を作るため、俺はこうして暇を持て余しているのだ。
「暇だな……【ピリリリリ……ピリリリリ】ん?電話?」
夜中に電話って……誰だろ?
俺は電話を手に取って通話ボタンを押して耳に当てる。
「はい、もしもし」
『あ、イッセー君!?私私、イリナだよ!』
「イリナ……イリナか!久しぶりだな!」
電話してきたのは俺にとっての幼なじみである紫藤イリナだった。
話は長くなるのでようやくすると、少し仕事が出来て日本に帰国する事になったからその報告という話らしい。
そしてその際に俺の家に寄ってもいいかという話だ。
「おう、いつでも来ていいぞ。待ってるから」
『流石はイッセー君!私はイッセー君を信じてたわけよ!ああ、主様、我が心優しき幼馴染に祝福あれ!』
「はは……じゃあな」
イリナは神様至上主義みたいな所があるからな。
そう言って俺は電話を切る。
「あれ?イッセーさん、誰かと電話していたんですか?」
そう言ってリビングにピンク色の可愛らしいエプロンを着たまま、やってきたアーシアにそう聞かれる。
「ああ、幼なじみがこっちに帰ってくるっていう報告だった。それより、夕食は出来たのか?」
「あ、はい。その報告に来たんです」
「よし、早く食べさせてくれ。おなかペコペコだ」
俺はアーシアが作った夕食を食べにダイニングに向かった……。
「やっほ、イッセー君!本当にカッコよくなってる!背が高い!」
「……ほう、あなたが兵藤一誠か」
翌日、学校で授業を終えて家に帰ると玄関に二人の女性が立っていた。
白い教会のローブを纏った栗毛のツインテールの美少女に変わった俺の幼馴染の紫藤イリナ。
そしてイリナの知り合いと思われる同様の格好をした青髪に緑のメッシュを入れた女の子だった。
「よう、イリナ早いな。昨日電話したばっかりだったのに……その子、仕事の同僚か?」
「うん、ゼノヴィアって言うの。ほら、ゼノヴィア、挨拶挨拶!」
「君のことはイリナから聞いているよ、兵藤一誠君。私はゼノヴィア。見ての通り、教会に関わりのある者だ」
「ああ、知ってると思うけど兵藤一誠……そしてこっちが」
「えっと、アーシア・アルジェントです」
アーシアは何だか肩身が狭い思いをしているような人の対応の仕方だ。
「……まさかこんな地であの『魔女』と会うことになるとはな」
「―――ッ!」
そう言われた瞬間、アーシアは体を震わせた。
「……しかし私たちも事情は聞いている。もうこんな事は言わないから安心してくれ」
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