暁 〜小説投稿サイト〜
精霊と命の歌
Disc1
不穏運ぶ黒きワルツ
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が3号に向かって叫ぶ。
ビビの言葉に3号はあのような奴等と一緒にするなと怒って叫ぶ。
仲間じゃないにしてもあんなのひどい!

「あんなの……ひどすぎるよ!!」

僕達は後からジタンを加えて戦闘を開始する。
するとその瞬間、ビビが光を放ちトランスした。
銀色の光に普段曲がったとんがり帽子がまっすぐになっているビビは怒りで我を失っているようにもみえた。
後の事は考えずに魔法を放っている。トランスの影響か詠唱がとても早い。

「オレ達もビビに負けてらんないな!」

そう言ってジタンが3号に切りかかる。

「くっ!?」

すると3号は空へ逃げつつ降りてこなくなった。

「あれでは攻撃が当たらない! どうすればいいのだ!」

「あれじゃあ、ビビの魔法くらいしか当たりそうにないぞ」

ジタンとスタイナーさんが攻撃すると敵は空へと逃げる。
だけど、あのくらいの高さなら大丈夫。

(お前に空中戦を挑んだ事を後悔させてやれ!)

(うん!)

「いくよ! 空牙衝!」

普通はジャンプして地面の敵に向かって衝撃波を放つ技を上空の敵へと放つ。

「ぐわぁ!」

衝撃波が命中して落下する3号に追撃を仕掛ける。

「天衝裂空撃!」

切り上げるように3号を二回突き、その後に縦方向に回転切り。

「まだまだ! 魔神閃光断!」

下に落ちる3号を再び切り上げてから切り下ろし、さらに地面に叩きつける勢いで切り下ろす。

「かはっ!?」

3号は思いっきり船に叩きつけられ、少しだけ船が揺れたけれど大丈夫。
これで、ジタン達が攻撃できる。

「ナイス! エミル!」

「さすがエミル殿! 後は任せるのであります!」

今度は空へと逃げられないようにジタンとスタイナーさんが隙無く攻撃する。
そして、いままで魔法を溜めていたビビの詠唱が終わった。

「皆! 離れて!」

ビビの代わりに僕が叫び、皆が離れた所で今までで一番威力のあるファイアが炸裂した。
3号は防御したみたいだけれどぼろぼろだ。

「おのれ……おのれ、オのれ、おのレェッ!」

狂ったように叫びだした3号は再び空を飛び逃げる。
素早い動きで船を離れていった3号をこれ以上追う事はできない。
ジタンはこれで黒のワルツは最後だと思うと言っていたけれど……

とりあえず戦闘が終わった僕達は落ち着いた。
ビビは船の端に引っかかっていた人形のような人の帽子のそばにより、僕はなんだかそんなビビを見ていられなくて船から下の景色を眺めた。

(……この高さじゃ、助からないよね)

(そうだな……運良く助かったとしても、下にはモンスターがいる。生き残るのは難しい)

(そう、だよね……)

そう思いながら
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