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精霊と命の歌
Disc1
不穏運ぶ黒きワルツ
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いのかな?
そう思っているとラタトスクの声がする。

(飛空挺を見ろ、そろそろ出発しそうだ。話はあれに乗り込んでからでも遅くはないだろう)

(そうだね)

「話は後でするよ。もうそろそろ飛空挺が出発するみたい」

「そうだな。でも、ちゃんと聞かせてもらうからな」

「うん」

それからスタイナーさんが飛空挺に乗せて貰える様に交渉に行ったけど、飛空挺が動き出してしまい、僕達はとりあえず飛空挺に乗り込む。
アレクサンドリア行きの船みたいだけれど、ジタンには何か考えがあるみたい。


飛空挺内。
飛空挺に乗り込んだ僕達は再び衝撃で固まってしまった。
先ほど見た人形が動いて船を動かしているのだ。
ビビが必死に話しかけてもまるでビビが見えていないかのように行動する人達。
僕達は再びビビに対する言葉を失った。

ジタンはこのままだとアレクサンドリアに船が進んでしまうし、話している時間もない事から話はまた後でと言う事になり、僕はダガーと共にビビと一緒にいる事になった。

(ビビに、なんて言えば良いのかな? こんな時、ロイド達ならなんて言ったんだろう……)

(さあな。……だが、言葉をかけずとも一緒にいてやる事で変わる事もあるんじゃないか?)

(そう、なのかな……)

一緒にいる事で、変わる事……
僕は落ち込んで下を向いているビビを見続けた。

それから少しして、人形だと思っていた人達は先ほどまでの行動と違う事を始める。
皆一斉にジタンの向かった上へと向かい始めたのだ。
僕達はその人達を追って上へと向かうと操縦席のあたりに人形のような人達が集まっていて近くに行こうとした時、一番後ろを歩いていたビビが悲鳴を上げる。

「ビビ!?」

振り向くと黒のワルツと思われる人が浮いていて、ビビが少し怪我をしていた。
ダガーが急いで傷を治し、僕がビビの前に出る。
黒のワルツ3号を名乗った敵は僕達に攻撃しようとした時、人形のような人達が僕達の前に、まるでビビを庇うように出た。

「……気にいらん。何も考えられないただの作り物が一人前に小僧を守ろうと言うのか?」

僕とダガーは今にも一人で飛び出しそうなビビを後ろに下げると人形のような人達が魔法で3号を攻撃しようとしたけれど……
3号は広範囲にサンダーを放ち、人形のような人達は吹き飛ばされて落ちていく。
樽の中にいた人達も、皆……

操縦席にいた僕達は何とか助かったけれど、あの人達は皆落ちていった……
それを見て呆然とするビビ。

「……ゆるせない。こんなこと……!!」

僕は3号を睨み、飛び出していったビビをスタイナーさんと追った。

「どうして!? どうしてあんなひどい事を……仲間じゃないの!?」

怒りから弱気なビビ
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