第十二話 目覚めの一端
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が感じられた。
殴られた!?
俺の意識があったのはそれまでだった・・・
同時刻 暁の森
ふしみイナリ
意識がとてもクリアになっている。
自分が自分ではないみたいだ。自分自身を第三者の立場から、客観的な立場から、見ているような感じだ。
青い炎が僕を纏った後、それを体から放出するように放った。何故だかそうすればいいと分かっていた。その炎が放たれると、頭の中で岩隠れの忍は赤色に、ハナとカタナが緑色に見えた。いつも感じるやつだけど、いつもより明確に、はっきりと、そしてより広範囲が感じられた。
前線の攻撃部隊のほうには、多くの赤色と緑色が見えた。
きっと戦っているのだろう、入り乱れて動いている。
眼前の敵に視線を戻す。
岩隠れの忍が訝しげに僕を見ている。先程までは身構えさえしていなかったのに、今では完全にこちらを警戒しているようだ。
ハナと カタナも僕を見ていた。訝しげに、でも心配そうな表情をしている。
“死なせない”
その気持ちが僕の心を突き動かす。
僕はハナたちと岩隠れの忍がいる方向にゆっくりと歩き出す。その赤色に光る敵を睨み付けながら。
少しずつ、少しずつ、スピードを上げていく。確実に奴等を仕留めるために。二人を死なせないために。
僕が完全に走り出すと、敵はクナイを取りだしてチャクラをそれに纏わせた。完全に臨戦態勢だ。
!?
なぜだろう?
敵はまだ動いていない。でも、敵がどちらに避けようとしているのか、手に取るように分かる。未来が見える訳じゃない、そちらに動くと感じる。・・・この敵は右に身体を少し捻りながら避ける。そう感じるのだ。
動くところが分かるのなら、そこ目掛けて攻撃をすればいい!敵が避ける一瞬の手前、僕は敵が避ける方向に体を向けて思いっきり拳を突き出した。
ドコォ
吸い寄せられるように来た敵の右頬を鈍い音とともにぶん殴った。その敵は殴られた勢いで、体を左に捻りながら数メートル吹っ飛んでいった。
「な、なに?!」
「こいつ、今何をした!!」
「チカク!!」
敵が口々に叫ぶ。
相手は、まさか仲間が殴られるなんて思っていなかったのだろう。他の敵は動きが悪い。今ならまだ、他のやつに攻撃が出来そうだ。
僕は、近くにいた他の敵に向かって攻撃を仕掛ける。
!?
まただ、その敵が避けようとする方向が分かる。ううん、というよりは、動く気配が分かる。どこに、どう動くのか分かる、そんな感じだ。
チャクラを練り込み、印。
敵が避けるであろう方向に攻撃を向けた。
「風遁 旋風波の術!」
空気の塊を口から吹き出す。
敵が避けてきた方向に攻撃を放ったため、敵はまるでそ
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