Disc1
怪しさ潜むダリの村
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まずは宿の向かいにある村にある唯一のお店に向かったけれど……残念ながら装備品しか売っていなかった。
「お薬とかなら酒場で売っていますよ」
「あ、そうなんですか。ありがとうございます」
「いえいえ」
酒場で薬を売っているなんて変わっているなぁと思いつつ教えてもらった酒場へと向かう。
その途中でビビを見つけた。
「ビビ」
「あ、エミル」
声をかけるとこちらに向くビビ。
周りを見ても何もないようだけれど……ビビは何を見ていたんだろう?
「ねぇ、ビビは何を見ていたの? 何もないみたいだけれど……」
「うん……確かに何もいないんだけれど、クェ〜って鳴き声がするんだ」
クェ〜? なんだろう? モンスターかな?
(いや、モンスターの気配はしねぇ)
(え? じゃあ何の声なんだろう?)
本当に気になる。
「何の声なんだろうね?」
「分からない。ねぇ、エミルは何処へ行こうとしていたの?」
「薬が売っているって言う酒場に行こうと思っていたんだ。最低限のアイテムは買っておこうと思って」
「そっか……僕、そう言う事考えてなかった。エミルはすごいね、ちゃんとそう言う事を考えられるなんて」
「……前にも旅をした事があったからね」
僕じゃなくて、ラタトスクが気付いたんだけれど……早くラタトスクの事、話したいな……
「そうなの? ……ねぇ、どんな旅だったの?」
「うーん、ちょっと話が長くなるからあんまりここでは言えないけれど……ここよりずっとずっと遠い所を仲間達と旅していたんだ」
「そうなんだ……また、時間があったら聞かせて欲しいな」
「うん、良いよ」
そこで僕はビビと別れて酒場に向かった。
「ん? エミルがこんな所にいるなんて珍しいな」
そして酒場で薬を買っているとジタンがやって来た。
「あ、ジタン」
「もしかしてここのお姉さんが好みのタイプなのか?」
「そ、そうじゃないよ! ここは薬を売っているって聞いて買いに来たんだ」
こ、好みのタイプなんて……
(あんまり顔を赤くすると疑われるぞ。ったく、何年経っても初心だな)
疑われるのは嫌だ。顔を引き締めきゃ!
(引き締めても疑われるがな……普通の顔しとけ。平常心だ)
「へー、ここで薬がね。じゃ、俺も少し買ってくかな」
はー、何とか疑われずにすんだみたい。
ちょっと怪しい顔していたけれど……
その後、ジタンは少しだけ薬を買って店を出ようとした時。
「あ、そうだ。これから宿に戻ってこれからの事を話そうと思うんだ。買い物が終わったら宿に来てくれよ」
「分かった」
「もうビビとダガーには声をかけといたからな。じゃ、宿
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