再会
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なことより、今言峰も言ったことだし、俺は試しに聞いてみた。
「なあ……聖杯戦争は一体何なんだよ。7日目に相手と殺しあうって……?」
「いま言った通りだ。6日間の準備の末に、相手を首尾よく殺せばいい。そのために、サーヴァントという強靭な剣が与えられただろう?」
「必ず、殺さなきゃいけないのか? 例えば相手と同盟を結んで……」
「結びたければ結ぶがいい。だが、必ず7日目には相手と殺しあってもらう」
必ず……最後まで勝ち残るのなら7回、相手の命を奪わなければならない。その事実をつきつけられ、目の前が真っ暗になりかける。それを堪え、俺は聞き覚えのない単語を口にした。
「猶予期間
って、何だ?」
「敵にも同様に、サーヴァントで君を殺す準備をしているということだ。猶予期間
は等しく与えられている。準備の手段など、私は知らん。煮るなり焼くなり、好きにすればいい」
素っ気ない返答。この六日間と言う期間の中でできるだけ、敵サーヴァントの情報を探れ、ということなのだろう。相手の真名、そして宝具が分かれば対策も立てやすくなる。
(そういえば……)
ちらりと姿を消しているアーチャーがいるはずの空間を見やる。
アーチャーの宝具……|固有結界
《リアリティ・マーブル》
魔法に最も近い魔術。魔術教会での禁呪であり、衛宮士郎に許された魔術。最大の奥義であり、魔術の到達点のひとつ。俺には、あまり実感のないことなのだが。
こいつが参加した第五次聖杯戦争ではアーチャー
は未来の英霊だったため真名は本人が明かさない限り知られることはなかった。
しかもマスターである遠坂凛にも「記憶が混濁している」と通していたわけだし。
だが、ここは俺のいた時代よりも未来。この時代の衛宮士郎がどうなっているかは知らないが、やはり知名度は低いのは変わらないはず。
真名が知られたとしても、あまり支障はない。いいアドバンテージと言いたいが、やはり知られない方がいい。何せ俺なのだから。
「……なあ、サーヴァント同士の戦いにマスターが介入することは可能なのか?」
「もちろんだとも。サーヴァントへの援護は認められている」
言峰が鷹揚に頷いた。人間を越えた動きをするサーヴァントに、どこまでマスターが介入できるかどうか。この時代は、いわゆる科学と魔術が合わさったようなものだ。恐らく、この時代の魔術師は俺が本来いるべき時代の魔術師とは定義が異なっている。
(そう考えるとここでも俺は異端か………………)
「質問は以上か?」
「最後に教えてくれ。おれの記憶はどうなっているんだ?」
なぜこの戦いに参加することになったのかがわからないが
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ