第十七話 風魔の里!伝説の聖剣使い
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次郎からは途轍もない力を感じ取るがその拳は包帯でがっちりと固められている。
すると
小次郎の包帯だらけの手が出血を起こし天秤座の剣を落してしまった。
「つまり・・・こういう事よ」
小次郎の手を見た大河は驚愕した。その手は既にボロボロでとてもじゃないが戦えるような状態ではない。
「ちっと前に無茶しちまってよ・・・こいつが剛刀使いのなれの果てよ」
そう言って痛む手で天秤座の剣を大河に渡す小次郎は背を向けた。
「んじゃあな・・・この道をまっすぐに行けば人里に出れるぜ」
そう言って小次郎はまた里に戻ろうとするが澪に止められてしまった。何がどうなっているか分からない小次郎は呟いた。
「ちょっと・・・嬢ちゃん・・・あっちの方へ行けば出られるんだぜ?」
「それは承知・・・けど・・・あなたにお願いがあります」
「?」
「こいつに剣技を教えてください」
突然の事に小次郎はおろか大河も驚いている。
「ちょっとミヨどういう事だよ!?」
「そうだぜ・・・見ず知らずの俺に指南を受けるって」
大河と小次郎の疑問をもっともだ。すると澪はガマ財布を取り出し大河の目の前で逆さに振った。
中身は空っぽだった。
大河をここに残す理由・・・それは・・・
「路銀が尽きました」
「なぬ!?」
路銀が尽きた事に驚く大河。管理は全部澪に任せっきりにしていた為ショックを隠せない。
だが路銀だけの問題ではなかった。
「下手に予備知識がある剣技を身に付けるより全く分からない剣技を学んだ方があんたの場合は伸びそうだし・・・それに言ったでしょ・・・時間がないって」
澪の言葉に妙に納得する大河。すると小次郎は何かを思い笑って答えた。
「つまり・・・俺がこいつを仕上げておけばいいんだな・・・お前がやる事をやり終えた後のために」
「察してくれてありがとうございます」
澪の考えを悟った小次郎は大河の肩に手をかけ澪に高々と宣言した。
「よっしゃ!こいつは俺が引き受けた!!いやぁ・・・青春だねぇ〜」
「へ?」
小次郎の言葉についていけない大河。
「そうですね・・・それじゃ・・・志那虎さんのところには私が行ってきます・・・虎・・・小次郎さんに迷惑はかけないようにね!」
「え!ミヨ〜!!」
そう言って澪は大河を小次郎に押し付け風魔の里を離れていくのだった。
その胸に熱い闘志をみなぎらせながら・・・
こうして大河は風魔の小次郎から風魔の剣技の指南を受けることとなったのだった。
一方
風魔の里への谷で空中で静止している霧也は目の前の状況にフラッシュバックを起こしている。
(誰だこの人は・・・知っている・・・
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