第九話 ベーネミュンデ侯爵夫人(その3)
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然だろう」
エーリッヒがいなくなった応接室で平然とアンスバッハ准将が言うともう一人の准将が当然と言ったように頷いた。性格悪いよな。
「お役に立てなくて申し訳ありません。ですがあんなに怒ってしまったらどうにもなりませんよ」
「コルプト子爵か、まああれは酷かったな。シュトライト准将」
「うむ、確かに酷かった」
二人ともまるで他人事だ。
「それとエーリッヒを子供扱いするのは止めてください。火に油を注ぐようなものです」
「おかしいな、普通戦艦を貰えるとなれば男の子なら喜ぶものだが」
「うむ、確かにおかしい」
男の子は無いだろう。一応二十歳は過ぎているんだぞ。
「まあ、大公夫人に頼んでおいて正解だな」
「全くだ。ここに居る親友は何の役にも立たん」
「……あれはお二人が頼んだのですか」
俺の問いかけにアンスバッハ准将がニヤリと笑った。
「保険を掛けるのは当然だろう」
「当然だ。まだまだ青いな、フェルナー大佐」
溜息が出た。怖い主君と喰えない僚友。俺は銀河で一番不幸だ……。
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