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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第308話】
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から、成樹を助っ人に頼むんだよ、これが」

「そ、そっか。 ……笹川、その……ヒルトの力になってやってね? ……し、親友だから分かってると思うけど、ヒルトって何でも一人で抱え込む所あるからさ」


 ……そんなに抱え込んだつもりは無いのだが、やっぱりそう見えるのかな?


「もちろんだよ。 昔からヒルトは友達の力にはなるけど、自分の問題は自分で抱え込む所あるし」


 ……うーん、そんなつもりはないと言いたいが、端から見たらやはりそう見えるのかも……。


「ま、まあいいじゃん。 ……鈴音、会計済ませるから」

「ん? ……たまには奢ってあげるわよ。 何だかんだで、あんたからいつも奢ってもらってるんだし。 ……か、勘違いしないでよ? か、借りを返すだけなんだから」


 そう言ってぷいっとそっぽを向く鈴音――と。


「なんだ? お前、一夏からそいつに乗り換え――ぶごほっ!?」


 またも綺麗に顔面にぶちこまれるお盆。

 ……痛そうだ。


「う、うっさいわよ! ぶっとばすわよ、弾!」

「どわぁっ!? か、勘弁してくれよ! だ、代表なんたらってやつなんだろ!? ぶっ飛ばされたら死んじまうよ!?」

「分かってるなら口を閉じて黙って点心食べなさいよッ!? ……ひ、ヒルト、会計は私の奢りだから気にしないでいいわよ?」


 振り返る鈴音――多少頬が朱色に染まっていた。


「そっか。 なら今回は厚意に甘えるよ。 ……成樹、行こうぜ?」

「うん。 じゃあ凰さん、織斑君に五反田君も、またね」


 そう成樹が言い、俺も手を振ると三人共々手を振って見送ってくれた。

 そのまま二組を出、一組へと移動――成樹も後に続き、一組に入る。


「シャル、燕尾服の準備は?」

「うん。 今美冬ちゃんが用意を終えたよ。 ……笹川君、助っ人ありがとうね?」

「困った時はお互い様だよ。 ……とはいえ、僕なんかで織斑君の代わりになるかはわからないけどね」


 眉を下げる成樹だが、正直喫茶店で働いてるのだから問題ない気がする。


「お兄ちゃん。 準備できたよー。 成樹くん、久しぶり〜」

「うん。 美冬ちゃんも変わらないね? ……ううん、前に見た時よりも可愛くなってるよ。 恋、してるからかな?」

「……な、何いってんだか。 こ、恋……してないし……」


 そう言って俺を見る美冬――視線が合うと、そっぽを向かれてしまった。


「せ、接客に戻るね? ……ほら、成樹くんは着替えて着替えて! お兄ちゃんも、簡単な仕草とか教えてあげないと!」


 そう言って無理やり簡易更衣室へと入れられた――。

 まあ、何とかなるだろう。
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