デジャヴから起こる始まり
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らこれを幽霊だと言って騒ぎ立てるだろう。
だが生憎と俺は一般人ではない。魔術使いである。驚きはしたが冷静になりながら壁に向かい、
「同調開始」
お決まりの口頭呪文を唱え、行使し先に機械を修理する際使った構造把握が役立つ時が来たと思いながら壁を解析する。すると不思議なことに先程まで壁だったはずの場所に扉がその存在を主張していた。
(ここに入れば…………)
少女を追えば今まで感じていた奇妙な違和感も解けるはず…。意を決して扉を開き、中へと進む。 扉をくぐるとそれまであった頭痛に吐き気、悪寒などは消えていたが
「なんだここは?」
そこは何というか、倉庫みたいな埃くさい部屋だった。この部屋で存在を主張するものといえば何故か俺の背よりも高いデッサン用の人形。こんなの一体誰が使うのだろうか。そのままその存在を無視して少女を追おうと奥へ進む。
(ん?)
しばらく進んだところで気配を感じ、後ろを振り返る。そこには先ほど倉庫で存在を主張していたデッサンくんが立っていた。
「なんでさっ」
思わず口癖が出てしまうほどには動揺していたのだろう。だがその声に応えるものはここにはいない………………このまま行くしかないのか、この先に。
(はぁ〜まさか人形にストーカーされる日が来るとは思わなかったけど、サーヴァントと思えば少しは楽かな……………ん?)
待てっ、今なんて言った?サーヴァント…、どこかで聞き覚えがあるような…。俺にとっては人生すら変えてしまうくらいとてつもなく重要だった気がする。しかしこの場では思い出すことができない。
進んでいくと目の前に大きな扉を見つけた。目の前で固く鎮座する扉からはかすかに威圧感がある。その空気を押しのけ、一気に開けた。
「!?」
そこは教会にありそうなステンドグラスがある部屋で、床には不思議な文様が描かれていた。常だったらその美しさに見惚れていただろう。だがそんな余裕はない。目に飛び込んできたのは積み上げられた死体の山。一体何がどうなっているんだ!?
あり得ない光景にしばらく固まってしまったが、事態の重要さに気づき、慌てて駆け寄る。
「だ、大丈夫かっ!?」
だが返事はない。起こそうとすれどどれもこれも皆灰色に固まり、ビクともしない。その中でびくりと動いたものがあった。
「よかった!無事で……………!?」
だが、それは人間ではなかった。そう、この部屋に倒れていたドールと呼ばれるもの。それは勢いよく起き上がり、俺にめがけて襲いかかろうとする。
「っ!?」
とっさにその場で地面に転がり、間一髪でその攻撃を避けきる。だが攻撃はやまない。殴る、蹴る、突くと執拗にこちらに向かって攻撃を仕掛けてくるが、後ろについて来ていたド
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