デジャヴから起こる始まり
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こえる。まだ授業中だがそっと辺りを見渡す。しかし、声の持ち主は見つからない。
それどころか俺はこの声の主達を知らない。周りにそのような声色を持つ人物にまず心当たりがないのだ。
だが何故か知らないはずなのに覚えがある気がするのは気のせいだろうか………………?
俺はそこで初めて疑問に思った。
声の持ち主をイメージすると浮かんでくるのは決まって赤い服にツインテールの多分女の子、っていうか男だったらそもそもツインテールはしないと思う。もしそんなことをしているやつがいたら、確実にただの変態だ。
そして、もう一人は金髪のライオンをイメージさせる多分?女の子こちらはかなりあやふやだ。男でも違和感がないのはなぜだろう?まさか!?俺にそんな趣味が………………
(なあ、わけないだろう)
くだらない冗談を交えつつ思考を再開する。そもそもこの学校でそのような人物は見かけたことがない。クラスメイトに聞いても知らないの一点張り。あの女の子達は俺の思い過ごしなのか…?
「はーい、みんなー。今日は転校生を紹介するわよー」
ボ〜としていたのか、いつの間にかぶじねぇの隣に誰かいた。そこにいたのは、赤い色のスーツを来た、金髪の少年だ。あれ?でも、さっき藤ねえ教室を出て行かなかったか?いつの間に帰ってきたんだろう?
「皆さん、僕の名は、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ。いずれ世界中の誰もが僕の事を知りますが、今はあなた達の学友です。この幸運を嬉しく思います。それでは皆さん、暫くよろしくお願いします」
その少年の自己紹介が済むと、教室は無音だった。まるで彼は王だった。誰もが少年の佇まいに圧倒され、あるいは、見惚れていた。
「それと臨時の新しい先生を紹介するわよー」
そんな中、藤ねえだけがいつも通りのテンションで話す。
扉が開き、一人の男が入ってくる。
「……葛木だ」
ビジュアル系の容姿のした男が短く自己紹介するとすぐに黙ってしまう。あまりしゃべらない人なのだろうか?
その後、俺から見たら藤ねえを口説いているようにも聞こえるようなことを話して、開いている席に座ろうと近づいてきた。
「……あなたは面白い人ですね」
「?」
レオが席に座る直前、明らかに俺の方を見てそう言った。
「あなたと戦うのが、今から楽しみに思います」
そう言うと、言いたい事は終わったのか、レオは席に座り前の方を見た。何で急に声を掛けて来たんだろうか?ますます疑問が増える。アタマが、イタいっ…………
「こら士郎っ、居眠りはゆるさぁぁぁーーーん」
「!?」
気がつくと藤ねぇの怒鳴り声が聞こえた。今は藤ねぇの授業だったのか?そんなことにも気がつかないほど、もはやこの世界は俺にとっては意味のないものだった。
「
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