十一章 幕間劇
歓迎会×神の鉄槌
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「ころ。野菜は全部切っても平気?」
「はい。今日は人数が多いですからね。出してある分は全部切っても構いませんが、それは小刀ですか?」
「ああこれ?これは俺が良く使うナイフという物だ。戦闘用ではなく調理用のだけど」
「へー、色々あるもんなんですね」
と言いながらも、次々と切る俺だけど。それに戦が終わった後はお腹減ったと思うし。
「一真様。寝床の支度、整いました」
「ご苦労さん」
「鞠もお手伝いしたのー!」
「そうか。鞠もありがとな!」
「えへへー」
「それと一真様。小波ちゃんが、寝床はいりませんって言ってきたんですけど」
ああ、小波なら言うだろうな。忍何だし、たまに軍人で立って寝る奴もいるし。この時代で言うなら身分の違いとかだろう。
「とりあえず準備しといて」
「はいっ。そう仰ると思って、詩乃ちゃんと一緒に勝手に準備しておきました!」
流石だな。二人とも俺の考えをよく分かっている。一真隊は身分とか関係ない部隊。
「ですので、小波さんへの説得はお願い致します」
「了解した」
まあ無理に命令とかで、縛るのはアカンと思う。何とかなるだろうと思いながら野菜を切っていた。
「すみません、一真様」
「ん?どうしたの。エーリカ」
「はい。少し、お願いしたい事がありまして」
俺に用があるようだが、何の用かな。
「一真様。ここは私達でやっておきますから、エーリカさんの方に行ってあげてください」
「そうか。なら任せる」
と言って調理用ナイフを洗ってから拭いて鞘に戻した。
「ひよ、詩乃ちゃん。手伝って」
「はーい」
「承知致しました」
「鞠は・・・・」
「ここは三人で大丈夫だから一真様のところに行ってくれる?」
「分かったの!」
「それでお願いというのは何だ?」
「はい。梅さんに・・・・」
という事で梅を呼んだら観音寺城の見学に回った。城好きだからな、エーリカは。
「あちらに見えるのが本丸、その上が伊藤丸ですわ」
「観音寺城というからには、観音寺というお寺もあるのですか?」
「ええ。私達がこれから向かうのは、まさしくその観音寺方面ですわ」
梅の流れるような説明に、エーリカは真剣に頷き返している。
「エーリカは本当に城好きなんだな」
「はい。・・・・申し訳ありません。戦闘が終わった後の慌ただしい時なのに、こんな事をお願いしてしまって」
エーリカの頼みは、他でもない。観音寺城に通じた梅に、城内案内をしてほしい。その口添えを俺に頼めないかという事だった。
「一人でも歩いてみたのですが・・・・曲輪の多さに、驚いてしまって」
「別にいいよ。俺も
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