十一章 幕間劇
歓迎会×神の鉄槌
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いますわ」
「そうなのですか?」
「今だから言えますけど、観音寺城はこのような構造ですから、それ程籠城には向いておりませんの。この城を巡る幾度かの戦いでも、一度抜け出して再戦を期する事の方が多いくらいでしたのよ」
「でもさっき言った水源も確保してあるから籠城向きとか言ってなかった?」
「い、一々細かい事を仰いますのね」
「最初はそういった思想の元に作られた城だったのでしょう」
「そうですわ。ただ、増築に増築を繰り返す内に、こうなっていったのです」
強くなるために増築したら、本来のコンセプトが生かせないっていうのは皮肉な話だ。
「大きくなりすぎた船や組織と同じように、大きくなりすぎた城もまた、機を見て敏に応じる事できなくなるのですね」
トレミーは大丈夫だ。今の大きさはスメラギぐらいになっているが、ちゃんと管理してるし。ゼロが。
「ところで一真様。この方は?随分と観音寺城に通じておられるようですが」
「そうだ。ついでだから葵にも紹介しとく。梅」
「私は蒲生賢秀が三女、蒲生忠三郎梅賦秀ですわ!蒲生家は遠く藤原一族を祖に持つ・・・・」
「はいそこまで!そこから長くなるからいいや」
「なぁんですってぇ!ここからが大事な所ですのに!」
「・・・・蒲生・・・・という事は?」
「うむ。梅も六角氏の客将だったんだけど、今は色々とあり俺の・・・・」
「久遠様の元で働かせて頂く事になったのですわ!久遠様の元で!」
「今は一真隊に・・・・」
「私の心は常に久遠様と共にありますの!」
「今は・・・・」
「く、お、ん、さ、ま、の!」
「最後まで言わせろやボケが!」
と言って梅の頭にハリセン一発。俺のハリセンは、普通のハリセンじゃない。擬態の聖剣だし。
「という訳で」
「ふふっ、そうなんですか。我が名は松平次郎三郎元康、通称は葵と申します」
「いたた、松平・・・・!?まさか三河の・・・・っ!?」
「はい。一真様の麾下に入る方でしたら、以後お見知りおきを」
「綾那は本多平八郎忠勝なのです!一真様の所の将なら、綾那でいいのですよ」
「しかも本多家の・・・・!」
松平家の棟梁がこんな丁寧な物腰だ何て、普通は思わない。俺に対しての態度も何とかしてほしいのだが、あと梅は葵の事を小隊長くらいにしか思ってなさそうだし。
「一真様。小波は役に立っていますか?」
「まあな。呼べば出てくるんじゃねえの」
「ここに」
「ひゃああっ!?」
「小波、出てくる時は出てくるって言って欲しいのです」
「申し訳ありません。ですがそうなると、草の役目が果たせなくしまいますので・・・・」
「小波。これからも
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