十一章 幕間劇
歓迎会×神の鉄槌
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増援がいたら俺は本来の姿になって戦う。なので、もしその姿になったら避難を頼む。巻き込まれると厄介だ」
「へい。あの姿と言うと神の姿ですね。分かりました、あの御姿になったらじっくり見させてもらいまっせ」
と言った。実を言うと森衆には、だいぶ前から俺の本来の姿を見せている。あの姿=大天使化の事を知っている。あと力の加減も出来ない事もね。そして鞠達の所へ戻る。
「よし。行動開始だ」
「ご主人様。まだ連中には気取られていないようです」
「よし。まずは手前の二匹から倒すか」
辺りを警戒ているのか、普段の鬼よりも小柄な鬼が二匹。群れから少し離れているのが見て分かる。素早く動けば本隊から見つかる事はないだろう。本当は煙幕とかあればいいのだけど、今日は味方も多いし、連携も即席だ。
「俺とエーリカで一匹ずつ。鞠と小波は俺に、梅はエーリカを・・・・」
「雑魚の二匹はお任せしますわ!私は本隊を叩きます!でええええええええええいっ!」
って言おうとした端からっ!?
「ああもう!くそ!こうなったらエーリカ、後ろを頼む。鞠と小波はエーリカの援護を!絶対に敵に背中を見せるな!いいな」
「一真様は!」
「俺はあの猪野郎の梅のところに行く。森衆の一人は俺と来い。ここは任せたぞ!」
と言って空間から刀を取り出して、鞘から抜く。俺と森衆の一人は分かっているんだろうな。俺があの姿になるために梅を避難させる事を。全くもしかしたら大天使化するかもしれないな。
「どけえ!雑魚が!」
梅の突撃でこちらに気付いた鬼の注意を引きつけるように、俺は叫ぶ。
「てえええええいっ!」
裂帛の気合と共に振り下ろされた刃の一撃で崩れ落ちるのは、梅より遥かに大きな異形。
「あら・・・・思ったよりも簡単な相手ですのね。この程度の相手なら・・・・やはり私一人で十分ですわ!次はあなたがお相手ですのね!参りますわよ!」
正々堂々の戦いならば、掛かってこいとでも言うべき所だろうが、今日の相手は神に仇なす悪鬼羅刹の類だ。わざわざ待ってやる理由などない。
「でうすの加護を受けた正義の刃、受けてご覧なさい!はあああああああああっ!」
所詮、森衆の若手でさえ倒せる相手。名家蒲生家に生まれ、武芸百般に通じる梅からすれば、やはり大した相手ではなかったのだ。
「これなら行けますわ。さあ、どんどんかかっていらっしゃい!」
刃を構え、走り出す。次に定めたのは、今までの鬼達よりも二回りも大きな鬼であった。
「次は貴方ですわ!覚悟なさい!」
月光を弾き爛々と輝く瞳も、その巨大な体躯も、既に怖くも何ともない。神に仇なす悪の使徒は、全て自身が下してやると。
「はああああああああああっ!」
そんな想い
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