十一章
新たな部下×観音寺城
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と美しい・・・・。緑の海原に浮かぶ真白き箱船のような荘厳さを感じます」
「さすが近江源氏の流れを汲む佐々木氏の居城ですね。水運と陸運、その両方を抑えるに絶好の地を山麓全体に曲輪を配置して要塞化している姿はまさに天下一の名城」
「山城としては日の本有数の名城ですからね」
「はい。素晴らしき城郭かと」
「城好きな人が、好き勝手褒め合ってるのはいい。実際かなり攻めにくそうだが、まあ大丈夫だろう。あれぐらいならやりやすいし」
「え・・・・?なぜ、そのようにお考えなのです・・・・?」
「え?堅固であればある程、その事実があるから人間って言うのは油断すんのさ。まさか?とか、あるはずがない!と言って自分では出来ない事を誰もが出来ない。と人間の思考はそうなるのさ。そんな油断があれば侵入可能。だから堅固な方がやりやすい。それにあれだけ険しい山に建っていても俺達の技術を使えば山城だろうが関係ないね。それに死角はたくさんあると俺の考えだ」
「・・・・なるほど」
俺の言葉を聞いて、小波はしばし考え込む。
「で、お頭。どこから侵入するつもりなのですか?」
「肉眼だともっと近付かないといけないが、普通ならこの周辺一帯の情報が欲しいから草を放つらしいが、俺達はそんなのは使わない。トレミーこの周辺を検索し、データを印刷。印刷完了次第知らせろ」
トレミーにいるフェルトに、指示を飛ばした。俺が言った言葉の半分も分からない諸君。通信機から周辺検索完了と印刷完了の事で、空間から手を突っ込み印刷した紙を取り出した。印刷したのを見たらあの観音寺城真上から見たものと、観音寺城にはどうやって攻略するとか、俺達の侵入経路までだった。
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