十章 幕間劇
橋を渡り初め×鬼退治
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てから、堂々と橋を渡ってやった。三若共はやかましかったが。
「で、どうしたんだ。小夜叉?」
「おう、聞いてくれよ。子分のしつけがなっちゃいねーぞ」
「こ、子分って、ボクらは一真の子分じゃないぞ!」
「お前ら、我は久遠の恋人。だから、我にとってはお前達も部下扱いになる。森一家は特別だが」
「そ、そんな無茶苦茶な。というか一真様。さっきこの橋を渡っちゃダメだって言いましたよね」
「それは人間が作った事だろう。神の我には、関係ない事だ。あと小夜叉、返り血が付いてるぞ?」
と言って小夜叉に手をかざすと、光の粒子が小夜叉に降り注いで返り血が浄化された。でも我の姿は、大天使化のままだけど。これくらいなら大丈夫だけど。
「ありがとよー。一真」
「で、何でもめてたんだよ。あと小夜叉は得物をしまえ」
壬月から話は聞いたが、森一家の名前が出た途端にひよは怯えるし、ころもテンションダダ下がり。なので、その二人を連れて行く訳にはいかなかったから我が来た訳となる。来たら来たで、言い争いというより得物まで構えてるし、この橋について争っていたようだけど。
「こいつらが、この橋を渡るなってうるせえんだよ」
川辺に掛かっているのは、出来たばかりの真新しい橋のようだ。当然、こちらにも『この橋、渡るべからず』と書かれた高札が立っている。
「普請中か?でも我は普通に渡れたが」
「普請は終わったんだとよ。まあその姿なら渡っても文句はないンだけど」
「で、我は渡ってしまったがあの橋は結局何なんだ?」
俺は三若に視線を向けると、和奏が言った。
「この橋は、ここに橋があった方が便利だろうって、殿が指示して作らせた橋なんだよ」
ふむ、確かにここにあった方が楽だが。この辺りに橋があるとすれば、川上にあるな。
「今まで何かと不便だったから、この辺りの人達も喜んでさ。殿の指示で作った橋だから、皆で『最初に久遠様に渡ってもらおう!』って事にしてたんだけど」
いい話だけど、我が渡ってしまったけど、それはあくまで人間の約束事だろう。それに井之口の主になってそんなに経っていないが、街の皆に慕われている証拠だな。
「けど、まだ久遠様が渡っていないからダメだって言っているのに、小夜叉が渡ろうとして」
「だってよ。もう橋が出来ていんのに、殿が渡っていないから使えないとか可笑しいだろ。皆渡りたいんなら、さっさと使えばいいじゃないか。それに一真も渡ったし、どこか壊れるような橋じゃねえからな。殿は上洛の支度で忙しいからな。だったら代わりにオレが渡り初めしようと思っていたのさ」
なるほどな。というか、我はもう渡ってしまったから意味ないけど。
「で、我は渡ってしまったけど、橋渡って何しに行く予定
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