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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十章 幕間劇
蹴鞠=リフティング×お買いもの
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おお。織斑様、ようこそいらっしゃいました」

「頼んでいたアレ何だけど・・・・」

「ええ、ご用意できておりますよ」

「鞠、少しで良いからその鞠で遊んでてな」

と言って俺は店の奥に行った。親父さんと話してたけど、そろそろやるんじゃないのかな。お、後ろから騒がしいからやっているなー。周りの人から拍手もらっている。鞠の掛け声で、買ったばかりの新品の鞠を蹴り上げている。

「おーい、鞠!こっちにくれ!」

「じゃあ行くの。一真!」

と蹴り上げた鞠を胸で受け止めてからのリフティング。うん、さっきのボールよりやりやすいけど、なかなかいいなこれ。

「嬢ちゃんも凄いが兄ちゃんも上手いじゃねえか!」

「いやはや、お見事!」

「次は鞠!行くぞー」

「うんなの!」

丁度いい高さだったのか。鞠の細い手足をすり抜けて地面に落ちたはずの鞠は背中越しにと宙を舞う。

「兄ちゃん、あの嬢ちゃんの仲間かい?」

「まあな」

「これ、少ないけど取っといてくれ!」

「あ、俺も俺も!」

「え、あの、おひねりとかいらないんですけど」

「良いじゃねえか兄ちゃん。取っとけ取っとけ!」

「まあそう言う事なら」

俺は、いつの間にか持っていたざるにおひねりを受け取る。それから少し時間が経った時に、あの場所から離れて茶屋にいた。

「お団子、甘くておいしいのー」

お団子を口にいっぱいに頬張っている。鞠は今日一番の上機嫌だ。そして俺は鞠を見ながらざるを見たら大儲けしてしまった。さっきの蹴鞠興行のおひねりは、鞠に買ってあげた蹴鞠の代金どころか、この団子代を差し引いてもかなりの額が余った。

「なあ鞠」

「なあに?」

「さっきのおひねりは、だいぶ余っているから、何か欲しい物あるか?」

「んー。別にないから、一真が使っていいの」

「じゃあ、このおひねりで皆の分の団子を持って帰るか。それにこれは鞠の金でもあるし」

「なの!」

それでも余るが、これは鞠の金として預かっておこう。また買い物で使う時用とかにね。

「でも、井之口って凄く賑やかで、良い所なの」

「そうかい?」

「うん。母様がいた頃は、駿府は賑やかだったけど」

「そうか」

「駿府はね『東国の京』って呼ばれるくらい賑やかで、大きな街だったの。都落ちした貴族や、商人の人もいて、京からの鞠や細工物もたくさん市で売られていて、さっきの蹴鞠を売っていたお店のおじさんみたいな人達もたくさんいたの」

あ、ちゃんと聞こえていたか。

「ごめんな。今の俺らじゃ、鞠の力になれない」

今は上洛に集中したいし、鬼だっている。駿府を取り戻すのは先になっちゃうけどな。

「大丈夫なの。母
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