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『曹徳の奮闘記』改訂版
第十七話
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むを得ないんだろう」

「零殿。使者でも放ちますか?」

「そうじゃのぅ」

 凪の言葉に零が腕を組む。

「なら俺と焔耶で行かしてくれないか?」

「二人か?」

「一応、孫堅とは面識があるからな」

「あぁ」

「なら使者をやってくれ」

「了解や」

 俺は零にニヤリと笑った。






「止まれッ!!」

 俺と焔耶が孫堅の陣営まで行くと兵士達に捕まった。

「何者だッ!!」

 兵士達が俺と焔耶に槍を向ける。

「俺は袁術軍の使者だ。我々は劉表の援軍要請に荊州に参ったが貴軍の行動を問いた いッ!!」

「暫し待たれよッ!!」

 兵士達は上に報告しに行った。

 それから直ぐに帰ってきた。

「孫堅様がお会いになられるとの事だ。こちらへ案内する」

「了承した」

 俺達は兵士の後について行った。






―――孫堅の天幕―――

「王双ッ!? 久しぶりだなッ!!」

「ちょ、孫堅ッ!?」

 孫堅の天幕に入ると、俺を見た孫堅が一目散に俺に抱き着いてきた。

「全く。中々見かけないから死んでいるのかと思ったぞ?」

「わ、分かったからとりあえず離れてくれないか?」

 貴女のむ、胸が……。

「はいはい。それで、此処にいる理由だった な。私らも劉表から要請が来たんだ。全く、黄巾の乱じゃなかったら攻めていたのにな……」

 サラっと言うなよサラっと。

「俺達も要請が来たから一緒に行かないか?」

「あらそれは良いわね」

 アッサリと了承してくれたな。

「焔耶、悪いけど零達を呼んできてくれ」

「分かった」

 焔耶が頷いて天幕を出た。

「王双、改めて礼を言いたい。私を助けてくれてありがとう」

 孫堅が急に俺に頭を下げた。

「お、おい……」

「本当に感謝しているんだからね。あ、御礼に私の真名を預けるわ」

「……分かった。預からせてもらうわ」

「私の真名は夏蓮よ」

「俺の真名は長門だ。よろしくな夏蓮」

「えぇこちらこそ」

 俺は右手で孫堅と握手をした。(孫堅は右手しかないため)

「今は袁術のところにいるのね」

「まぁな」

「うちのところに来たら良かったのに……」

「……お前のところに行ったら俺は死にそうなんすけど……」

 戦闘狂の貴女の娘がいるんだから……。






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