十章
一真隊の現状×鉄砲運用
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こんなに小さな身体で、そんな体験をしたなんて・・・・可哀想だよぉ・・・・」
「うん・・・・」
「そう思うのなら、鞠の願いを聞け。身分とか関係無しで、一人の人間として、鞠と接してほしい」
「鞠からもお願いするの!あのね、鞠、別に偉くないんだから、普通に接してくれると嬉しいの!」
微笑みを浮かべた鞠は、その表情と同じくらいに真っ直ぐな言葉で、二人に望みを伝えた。
「ううっ!鞠ちゃんの事は、私達が守ってあげるからね!」
鞠の懇願に、感じるところがあったのかな。ひよは瞳を潤ませて、鞠を抱きしめる。
「わぶっ!」
「こんな小さな身体でたくさん頑張ったね!鞠ちゃん、これからは私達がついているから!」
「うんうん!一真隊にようこそだよ、鞠ちゃん!」
「あのね、私、木下藤吉郎ひよ子。皆、私の事はひよって呼んでくれてるよ!」
「そして私が、蜂須賀小六転子。ころって呼んでね」
「ひよ・・・・ころ・・・・ありがとうなの!」
「はぅ〜、鞠ちゃんってば可愛いよぉ!」
「一真隊で分からない事があったら、いつでも私達に聞いてね?」
「うんなの♪」
すぐに仲良しになったようだな。
「さて、新人隊員との懇親も終わったところで、出陣部隊の把握を行いたいのですが・・・・」
「確かにそうだな。一真隊はお前らに任せてるから、俺も把握をしたい。なので一真隊の現状報告をせよ」
「はい!現在、一真隊の総勢は二百。内訳は、荷駄隊十、騎馬が十、槍が三十、工兵が三十、そして鉄砲が五十」
「ちょっと待って下さい!鉄砲が五十というのは私も初耳なのですが。一真様の知行を考えると、鉄砲が五十というのはかなり破格ですよ?」
「あ、鉄砲とある程度の玉薬は久遠様からの支給だよ。鉄砲錬磨のものを揃えろってご命令があったの」
「支給?という事は、黒鮫隊同様に一真隊も鉄砲運用の試験部隊にするおつもりなのでしょうか?」
「確かにこの時代と俺らのとは、余りにも違いすぎる。それに黒鮫隊は弾の問題はないが、一真隊ではどうなんだ。玉薬だっけ?それの調達は銭がかかりそうだが、そこの所はどうなんだ?ひよ」
「今の所は何とかなると思うけど・・・・お頭が頂いている知行と、一真隊の規模が大きく違っているから、先の事を考えるのは不安だよぉ」
「それはそうでしょうね」
「俺の知行って今、どれくらいなの?」
知行とは、現代で言う給料みたいなもんだ。その給料から、知行規模に合わせて、兵を揃えたり、武器食料を調達している訳だ。ちなみにブラック・シャーク隊の現状はタダだ。トレミーで衣食住を確保出来てるし、電気や水道とガスもだけど。それに例え今はタダでも拠点に戻ったら、働いた分の給料を一括で払うと約束をし
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