十章
書状の中身×鬼退治の結果
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!あとね、幕府のれーしきとか作法とか、そういうの、全部知ってるの!本当は護衛の方がいいかなって思ったけど鞠より強いから!」
「なるほど。それで部下、か」
「うんなの!」
「詩乃、どう思う?」
「典礼に通じる者が居れば、外交で侮りを受ける事も無くなり、一真隊の行動範囲・・・・簡単に言えば、出来る事が飛躍的に広がります。私を含め、一真隊は礼式などに疎い者ばかり。鞠様のように人材を得られれば、一真様の力となりましょう。向後の事を考えれば、適材を得、適所に配置するのは一真隊にとって良い事かと」
「デアルカ。・・・・分かった。一真」
「うん?」
「鞠の面倒は一真が見ろ」
「分かった。けど、俺の部下になるという事は、前線に行く可能性もあるけど、いいのかな?」
「適材でしょう。私は頭脳労働専門の軍師でころは部隊指揮、ひよは兵站や隊の運営。・・・・となれば、一真様の背中を守れる者がおりません。鹿島新当流と言えば、剣豪として名高い塚原卜伝によって生み出された最上級の兵法。確か一葉様も卜伝様より皆伝を受けていたかと思います」
「一葉もか、じゃあ鞠もそれぐらい強いって事か」
「さて。それは何とも」
「あれー?皆一葉ちゃんの事知ってるの?鞠、最近全然会ってないのー。元気にしてるかなー?」
「鞠、一葉の事を知っているの?」
「うん!一葉ちゃんは鞠のなの!それに新当流ではお姉ちゃん弟子になるんだよ」
「そうか。今川家は確か足利宗家の親族、吉良家の流れであったな」
「そうなの!」
「御所が絶えなば吉良が継ぎ、吉良が絶えなば今川が継ぐ・・・・と言われる名家ですからね。今後の一真隊に、とてつもなく箔が付く事でしょう」
箔か、それがあるだけで、名が知れるし。名が知れたら、相手は恐れて無駄な戦いは回避できる。
「という事で、鞠は一真隊で面倒を見よう。俺と一緒に戦う覚悟はあるかい?」
「覚悟、あるの!鞠を助けてくれたの一真に尽くして、その恩を返すのが武士なの!それが今の鞠がしなくてはならない事なの!」
「その覚悟聞いたよ。歓迎するよ鞠。一真隊の頭は俺だから、指示を出したりした時はちゃんと言う事を聞くって約束出来る?」
「もちろんなのー!」
「よし。ではこれで鞠は一真隊の一員だ。これからもよろしくな」
「うん!」
「あとで、他の仲間にも引き合わせるよ」
「えへへー、楽しみなのー♪」
はしゃぐ鞠の姿に、皆が一様に微笑みを浮かべる。やがて、一通りの話が終わった頃。
「一真。鬼退治を繰り返してみて、どうだった」
いつもより真剣な表情を浮かべた久遠。恐らく、鬼について詳しく聞きたいんだろうな。
「エーリカの予想もあながち大袈裟って
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